お酒を飲まない「隠れ脂肪肝」が急増!なりやすい人と食事や体操予防法

脂肪肝対策
 

日本人に急増する お酒を飲まない隠れ脂肪肝!をチェック!
 

その最新の検査方法と、脂肪肝予防の食事や運動についてのお話です。




隠れ脂肪肝とは

新百合ヶ丘総合病院 消化器内科 袴田先生が、テレビ東京 L 4 you にご出演されました。袴田先生は脂肪肝対策のスペシャリストです。
 

隠れ脂肪肝は健康診断では分からない事があるようです。肝臓の数値をチェックするには、AST ALT について見てみます。
 

健康診断では、どちらかが異常値なら何か問題があると分かりますが、両方とも正常値だとしても油断は出来ません。
 

実は、ASTの方が高い数値になって居るのが正常。
 

ALTの方が高い時には肝臓に何か問題があるということが考えられ、肪肝が隠れている可能性が高くなります。
 

例えばASTもALTも同じ数値の時というのも、少し注意をした方がいいようですよ。微妙に脂肪がついているかもしれないとのこと。
 

また、異常がなくても次の項目が当てはまる方は要注意!
 

・20歳の時より10キロ以上体重が増えた
・早食い大食いをしてしまう
・甘いものやこってりしたものが好き
・運動をあまりしていない

 

一つでも当てはまる方は注意をした方が良い、と袴田先生から説明がありました。
 

脂肪肝は どのくらいの事をいうの?

脂肪肝とは、肝臓細胞の5%が脂肪になると脂肪肝と呼ばれます。平均として、成人男性は75グラム 女性で65グラムの脂肪が肝臓にあると脂肪肝です。
 

実際は肝臓の10%位から肝臓の異常値が出やすいので、臨床的には10%からを脂肪肝と診断しているのですが、超音波検査では20%位から検査出来る為、隠れ脂肪肝が見逃されることが多々あります。
 

脂肪肝になりやすい人は?

脂肪肝の全体数は男性が多いのですが、NASHになりやすいのは女性で、50代から割合が上がります。閉経を迎えると女性ホルモンが減るので、その影響で皮下脂肪から内臓脂肪が付きやすくなるからです。
 

肝機能でALTの方が多い方や、50歳以上の女性は進んで検査を受けると良いようですね。
 

脂肪肝の予防法

脂肪肝対策エキスパート 袴田先生が教える予防法3つが番組内で紹介されました。
 

脂肪肝予防法 その1 食べ過ぎを抑える最大の予防法は減量

7%の減量で病状が改善すると言われています。ただ、極端なダイエットは 気を付ける必要があります。
 

というのも肝臓から脂肪が抜けていく為のメカニズムにたんぱくが作用していて、それが効かなくなってしまうのです。その結果、肝臓に脂肪がたまって脂肪肝になる事があり得ます。
 

【脂肪肝予防の食事】

1.タウリンが良いので、貝類がお勧め。

たこ・いか・サザエ・あさりなどは、たんぱくとミネラル・タウリンが豊富です。ただこれらは鉄分も結構豊富。
 

この場合、肝臓に鉄がたまりますので、明らかにNASHの人は注意が必要なようです。
 

2.緑茶がおすすめ

茶カテキンが脂肪燃焼効果を高めるので良い。肝臓内の脂肪を減らしてくれます。
 

脂肪肝予防法 その2 無酸素運動と有酸素運動の組み合わせ

筋トレは、筋肉にダメージが加わる時に、それを修復しようと成長ホルモンが分泌して脂肪を分解してくれます。
 

【脂肪肝予防の運動】

1.筋トレ:簡単スクワット

ソファや椅子の背もたれなどを利用して、ゆっくりと無理のない範囲で挑戦する。
 

2.筋トレ:腕立て伏せ

ソファーや机を利用して立ったままで腕立て伏せをする
 

3.有酸素運動:階段昇降

1と2の筋トレの後に、筋トレで分解された脂肪を燃焼してくれるのが、有酸素運動です。階段昇降は消費カロリーの高い運動になるので、先生曰く
 

「階段を見たら肝臓の薬だと思え」
 

そう思って階段を利用しましょう!とのこと。
 

脂肪肝予防法 その3 睡眠不足に注意!

睡眠が不足すると食欲増進ホルモンが増えてしまい過食傾向になり太ってしまいます。
 

【脂肪肝予防の睡眠】

睡眠が5時間以下になると脂肪肝になりやすいという報告もあります。
 

睡眠は、脂肪分解してくれる成長ホルモンも促進されるため、隠れ脂肪肝の対策には大切です。
 

また、しっかり寝ているつもりでも睡眠時無呼吸症候群の人は、注意が必要です。太っている人がなりやすい病気なので、余計に脂肪肝が増えるケースが多くあります。
 

また、低酸素状態が脂肪肝を進めてしまいます。
 

脂肪肝ドッグとは?

そんな隠れ脂肪肝ですが、実は、日本初の試み 脂肪肝ドッグが新百合ヶ丘総合病院で去年スタートしました。急増する脂肪肝に特化した検査が出来ます。
 

脂肪肝ドッグでは、下記が行われます。
 

・腹部超音波検査
・MRIを利用したMR エラストグラフィー

 

超音波検査で脂肪肝の疑いあると、NASHや肝硬変の可能性が潜んで居ないかを調べます。
 

エラストグラフィーでは、機械を肝臓のある側腹部に当て、空気を送り込むことで振動を加えます。振動を加えながら肝臓の画像を撮ります。
 

肝臓を振動させその震え具合をMRIで撮影すると、肝臓の硬さが分かり病気の進行具合が分かるというもの。お酒を飲まなくても肝硬変になる可能性があるので、気を付けることが大切なようです。
 

検査を受けて少しでも具合が悪ければ、治療をしていけば間に合いますよ、と先生からの言葉でした。
 

ドッグは 35000円 で受けられます。 
 

まとめ

健康診断の値に注意を払いながら、不安があったら、きちんと受診することで脂肪肝は対策が出来ます。
 

また常日頃から食生活と運動を心がけ、階段を利用するようにしていきたいですね。小さな事の積み重ねが脂肪肝対策になりそうです。