健康維持の秘訣、腸内環境改善法!小林弘幸教授が説く【健康になる10ヶ条!】

腸内環境
 

腸内環境の特集の番組では、良く登場される自律神経研究の第一人者、順天堂大学教授 小林先生が説く「健康になる10ヶ条」のお話です。
 

・健康長寿に、どう腸内環境が関わってくるのか?
・それを良くするにはどうしたら良いのか?
・大きく捉えて健康になるには何に気を付けたらいいのか?

 

読売新聞社主催
「未病フォーラム2016」での小林先生の講演には、健康になる秘訣が詰まっていましたよ。簡単に下記まとめてみました。
 




健康とは?

私たちの体にある60兆個の細胞に、どれだけ質の良い血液を十分に流すことが出来るか?それが私たちの健康にとても大切な事です。
 

そしてその血液をコントロールしているのが、「自律神経」
 

その自律神経の働きを良くするのが「腸内環境」です。そこで、大元の腸内環境を良くする事が、健康な体を作る基本になるんですね。
 

腸内環境が悪いとどうなるの?

腸内細菌の数は100兆個とも1000兆個とも言われています。
 

重さは1.5キログラム。
 

善玉菌2割、悪玉菌1割。どちらにも動く日和見菌が7割います。
 

腸内環境が良いかどうかは、この日和見菌がどっちの味方をするか?にかかっています。
 

悪玉菌が多くなると、アンモニアや硫化水素を発生させ、それが血管を通り、肝臓や心臓などの前身にダメージを与え寿命も短くなってしまいます。
 

腸内環境を良くするには?

腸内環境は、なんと生後5か月で決まってしまうそうですよ。なので、自分が持っている菌を常に刺激し、今ある力を最大限に発揮することが大切。
 

その為に出来る事としては・・・。
 

・発酵食品を摂る
・発酵食品の菌の餌となる食物繊維を摂る
(1日あたり20~25グラム)

 

※編集人談:
長寿食と言われる食事には、必ず発酵食品と食物繊維の話が出てきますね。この2つは大きなポイントのようですね。
 

イタリア長寿地域の話
島根県の長寿地域の話
 

小林先生が説く!健康になる10ヶ条

さて、健康に大きな影響をもたらす腸内環境を整える事を含め、私たちが健康長寿を目指すために心がけたい事。
 

小林先生がフォーラムの中で言っていらした「健康になる10ヶ条」は下記の通り。
 

・早起きをし朝食を食べる
・規則的な食事
乳酸菌・食物繊維を摂る
体を動かす
呼吸を意識する
お風呂は40~41度くらいのぬるめ
・怒らない
・我慢しない
・自律神経の機能を向上させる運動をする
・3行日記を書く↓

 ※今日一日で一番よかったこと、 一番失敗した事、二日前の夕食のメニューを書く。

 

※このサイトの中でも取り上げた内容に近いもの関しては(小林先生のお話ではありませんが)リンクを張っています。
 

10個とはいえ、習慣化してしまえば、なんなく出来そうですね。
 

まとめ

生まれ持った腸内環境が変わらないのであれば尚更のこと、日々の食事で腸を労わってあげなければなりません。
 

腸を整えて自律神経を改善し、私達の体の隅々まで質の良い血液を十分に流してあげる。
 

それが、私たちに出来る一歩です。
 

追記:大腸がんと腸内細菌について

2015年に国立がん研究センターにより発表された「全国のがん患者数の最新のデータ」では、男女の合計で大腸がんが1位になりました。
 

男性では従来は 胃がん1位を抜き、日本人では一番多いがんとなったのです。
 

その原因は食生活の欧米化も原因の一つと言われています。
 

大腸がんの発症率の低い地域では、腸内細菌の善玉菌が多いと言われていますので、健康の為には、大腸の善玉菌が住みやすくすることが重要のようです。
 

そこで、大腸がん予防ともなる「腸に良いと言われる善玉菌の代表格!」
 

乳酸菌・ビフィズス菌。
 

それらの菌について、どう違うのか?調べてみました。
 

乳酸菌とビフィズス菌の違い

乳酸菌とビフィズス菌、どちらも乳酸菌と一括りにされることが多いのですが、実は、生物学的には異なるものだそうです。
 

大きな違いは、ビフィズス菌は主に大腸に生息。乳酸菌は主に小腸に生息。ということです。どちらも腸で活動する善玉菌です。
 

乳酸菌とは

乳酸菌
どこに?主に小腸
腸内での菌の数 1億~1000億個
大腸での善玉菌の割合 0.1%
生成物 乳酸

 

小腸に生息する乳酸菌は健康をサポートする乳酸を生み出します。乳酸というと「疲労物質」のように思われがちですが、実は近年の研究では、乳酸が疲れを感じさせる訳では無い事が
分かっています。
 

乳酸が溜まりすぎれば、それは「疲れ」の元になるようですが、ある程度迄はエネルギー資源になっているのでは?と考えられているそうです。
 

乳酸菌は小腸に生息し、乳酸を作りだしています。(※乳酸菌と乳酸は名前が似ていても全く別物です)
 

乳酸菌は大腸では殆ど活動しませんが、大腸でビフィズス菌が生息しやすい環境にする役割をしています。
 

ビフィズス菌とは?

ビフィズス菌
どこに主に大腸
腸内での菌の数 1~10兆個
大腸での善玉菌の割合 99.9%
生成物 乳酸・酢酸

 

ビフィズス菌は大腸に生息し乳酸と酢酸を作ります。酢酸は強い殺菌力があり、腸内の善玉菌は腸を弱酸性にします。すると酸性の環境が苦手な悪玉菌が減っていきます。
 

ビフィズス菌は加齢で減少する

ビフィズス菌は、腸内細菌中で、乳幼児期に95%あったものも、中年期には15~20%程度になり、高齢者になると1%未満になってしまうそうです。
 

善玉菌が減り悪玉菌が増えると、有毒物質も増え免疫力も低下し、疲れやすくなったり、様々な病気にかかりやすくなってしまいます。発がん物質への抵抗力も弱まりますので、大腸ポリープやがんも出来やすくなってしまうのです。
 

大腸の為、健康の為には、ビフィズス菌を増やす事が大切の様ですね。そして大腸でビフィズス菌が生息しやすい環境を作るためにも乳酸菌は必要です。
 

健康の為に様々な菌を摂取しよう

菌には様々な種類があります。ところが、同じ種類の菌ばかり摂っていても腸全体のケアが出来ません。
 

それどころか、同じ種類の乳酸菌ばかりを摂り続けていると、腸内細菌のバランスが崩れてしまいます
 

アレルギー持ちの人や、肥満の人などの腸内細菌には偏りがあるとも言われていますし、何事もバランスが大切なんですね。
 

スーパーに行くと、ガセリ菌・ラブレ菌などなど、乳酸菌やビフィズス菌以外にも色々な種類の菌の名前のついた商品がありますね。
 

また同じビフィズス菌でも番号が異なる株があります。商品のラベルに株の番号が書いてあったりしますので、スーパーで売られている商品も、その菌の「株」をチェックしてみると面白いですよ。
 

色々な種類の菌を意識して、昨日とは異なる種類の菌、なかなか摂りづらい菌を意識的に摂取していきましょう。
 

善玉菌を増やすコツ

乳酸菌やビフィズス菌等の善玉菌を増やすには、その餌となる食物繊維が必要です。
 

なので、食物繊維と乳酸菌などを一緒に摂ると良いと言われています。健康長寿の秘訣は、何度も繰り返しになりますが、「発酵食品」と「食物繊維」です。