実は梅雨時よりも「秋のカビ(秋カビ)」のほうが手ごわく、年間で最もカビの相談や被害が急増する事をご存じですか?
特にここ最近のような集中豪雨や台風の多発により、家の中には湿気が溜まりやすくなっていますので、より一層注意が必要です。秋のカビが他の季節よりも手ごわいとされる理由は、主に下記のように 3つの悪条件が重なるからです。
気温がカビにとって「最も快適」になる
カビは一般的に「20℃〜30℃」の環境を好みますが、最も活動が活発になるのは20℃〜25℃の涼しい気温です。真夏の35℃を超えるような猛暑ではカビの成長も少し鈍りますが、秋になって気温が下がると、まさにカビにとって「極めて繁殖しやすい完璧な温度」になります。
夏の間に溜まった「カビの温床」が爆発する
秋のカビが手ごわい最大の理由は、下記のような「夏に蓄積された栄養と胞子がベースにあるから」です。
- エアコンの内部:夏場にフル稼働した冷房によって、エアコンの内部は結露とホコリが溜まり、カビが大量に育つ温床になっています。秋に冷房を止めたり、送風・暖房に切り替えたりした瞬間、その内部の胞子が部屋中に一気にばら撒かれます。
- 衣類や押し入れの汚れ:夏の間に服や寝具に染み込んだ「汗、皮脂汚れ、アカ」はカビの大好物です。これらが蓄積した状態で秋を迎えるため、カビは爆発的に繁殖してしまいます。
豪雨・秋雨・台風による「梅雨並みの高湿度」
カビは湿度が60%を超えると発生しやすくなりますが、秋は「秋雨前線」の停滞や「台風」の接近により、連日雨が降り続く長雨のシーズンです。
最近の豪雨被害も重なり、外の湿度は連日80%〜90%を超えています。涼しくなったからと油断して窓を閉め切ることで、家の中に大量の湿気が閉じ込められ、カビが一気に表面化します。
今すぐできる秋カビ対策
被害を防ぐため、エアコンの「送風」運転による内部乾燥や、秋でも除湿機を活用して湿度を60%以下に保つことが有効です。また、晴れ間には収納の扉を開け、サーキュレーター等で風を通して湿気を逃がすようにします。
タンスの裏
タンスの裏は、家の中でも「秋カビ」が最も発生しやすい超危険地帯。
タンスと壁の狭い隙間は空気が完全に滞留する上、外壁に面している場合は豪雨や秋雨で壁自体が湿気を含みやすく、カビの発生条件が見事に揃ってしまいます。さらに、普段掃除ができないため、大好物の「ホコリ(栄養)」もどっさり溜まっています。
そこで、もし今、タンスの裏にカビが生えているか心配な場合や、予防したい場合のステップをまとめました。(我が家はマンション。真ん中の部屋には窓が無く、そのタンス裏は毎年要注意地帯になってしまいます。そんなお部屋があるお家も多いのではないでしょうか)
まずは「現状チェック」と「カビ取り」
可能であればタンスを少し前に引き出し、裏側や壁を確認してください。
- もし白いモヤモヤ(白カビ)や黒いポツポツ(黒カビ)があったら:
絶対に掃除機でそのまま吸わないでください(胞子を部屋中に撒き散らします)。 - 除去の手順:
- マスクとゴム手袋を着用し、窓を開けて換気する。
- 消毒用エタノール(アルコール濃度70〜80%程度)を布に含ませるか、カビに直接スプレーして優しく拭き取る。
- 拭いた後は、扇風機などを当てて完全に乾燥させる。
(※タンスの素材が「無塗装の木」や「高級なうるし・ラッカー塗装」などの場合、アルコールでシミになることがあります。必ず目立たない場所で試してから行ってください)
今すぐできる!強力な秋カビ予防策
カビがいなかった場合、あるいは綺麗に拭き取った後は、以下の対策で秋の湿気からガードします。
| 対策アクション | 具体的なやり方・効果 |
|---|---|
| 壁から5cm離す | タンスを壁にぴったりつけず、指4本分(約5cm)の隙間を空けて空気の通り道を作ります。これだけでカビリスクは激減します。 |
| 風を送り込む | エアコンの除湿運転や除湿機をかけながら、サーキュレーターや扇風機の風をタンスの隙間に直接送り込み、溜まった湿気を吹き飛ばします。 |
| 専用の除湿・防カビ剤 | タンスの裏の狭い隙間には、市販の薄型除湿シートや、隙間用のシリカゲル、壁紙・家具裏用の防カビ剤(日本ミラコン産業 カベ紙・家具の裏側用など)を設置するのも非常に効果的です。 |
カビは生えてしまうと、なかなかその後の対策は大変。毎年この時期にも「カビの確認」をする”季節の行事”のようにするのもお勧めです。