「老後資金」と聞くと、貯金や年金、投資、生活費、保険、などを思い浮かべるかもしれません。でも実は、家の中にあるモノの量も無関係ではありません。
なぜ「モノ」が老後のお金と関係するのか
モノを持つということは、実は、買う → 保管する → 管理する → 買い替える → 処分するという一連の行動を伴います。人の一生みたいですね。買ってからも 年月の流れに応じて、色々な時代を通り過ぎる。つまり、モノには購入費だけではなく、
- 保管する場所
- 管理する時間
- 買い替え
- 修理
- 処分
など、そのモノの一生により、様々なコストが発生します。買った金額だけが、その物にかかるお金ではないんですね。
「持っていること」がお金の管理を難しくすることがある
モノが増えると、
- 何を持っているのか分からない
- 同じものを買ってしまう
- まだあるのに「ない」と思ってしまう
- 必要なものを探せない
- 契約書や保証書などを見つけにくい
などが起こることがあります。特にモノの管理が苦手な人にとっては、生活自体だけでなく、モノに関して「脳が管理しなければならない情報も増える=脳の処理オーバー」から疲弊する事も多々出てきます。思い当たる方は要注意です。
「安いから買っておこう」が老後には別の問題に
例えば「安いから買っておこう」「いつか使うかもしれない」「今買っておいたほうが得」という判断。その一つひとつは小さくても、それが積み重なると、
「必要だから買った」のか
「安いから買った」のか
「不安だから買った」のか
分からなくなることがあります。
※「つい買ってしまう心理学」が 関連記事として下記ありますのでご参考にどうぞ。(記事は随時更新中です)
サンクコスト効果
損失回避
現状維持バイアス
アンカリング
希少性効果
権威バイアス
モノが増えると「管理コスト」も増える
例えば、
- 家電
- 衣類
- 食品
- サブスク
- 保証
- 会員サービス
- ポイントカード
- 通販
- 定期購入
など。「モノ」だけではなく、モノに付随する契約やサービスまで考えると、結構常に意識しておく必要のあるもの、が増えてくるのではないでしょうか。忘れたらポイント消えちゃう。とか、壊れたから修理に出さないと、とか、次の定期購入にはまだ商品余ってる、などなど。管理しておかないと損してしまうことなどが、意外と多くなってきます。
小さな事の様で、意外と疲れを呼ぶその管理は、次第に「放っておく」「考えないでおく」という事を始めるようになります。するとその小さなコストが積みあがっていく。
老後に必要なのは「たくさん持つ力」ではなく、「自分が持っているものを把握できる力」なのかもしれません。
買い物に行くたびに、スマホでミニゲームしてクーポン券を取得して、貯まったポイントを購入時に使って。とか。今は何に何ポイントくらい入っているから。この店は○○カード、こっちは○○カード。この店はポイントカードは別、などなど、もう私たちの現代の日々は、買い物一つだって脳はフル回転。
それらも全部何か一つのカードにまとめておく、など管理の仕方を単純な方法で作っておく、という事も不要なお金の流出を止める一つです。
カードでなくスマホ決済もありますし。便利な反面、これからもきっと 小さな管理が日々増えていく時代です。ことあるごとに修正しながら管理していった方が良いかもしれません。
年齢を重ねると変わる「片付け」の意味
若い頃は、「あとで片付ければいい」でも済みます。ところが年齢を重ねると、
- 体力
- 視力
- 判断力
- 記憶
- 移動能力
などが変化する可能性があります。すると「片付けたいけれど、片付けられない」という問題が起こることもあります。私自身も、親の家などを思い出してみると、本当にそれが起きていました。
「不要なものは全部捨てましょう」というわけではありません。大切なのは、何を持っているのか分かること。例えば、
- 通帳
- 保険証券
- 契約書
- 貴重品
- 家電
- 薬
- 食品
- 定期購入
- サブスク など
一度全部を確認してみると、心もスッと軽くなるはず。何となく不安で買っておこう、とか、買うのを止めよう、とかよくわからない決断をするモヤモヤは消えていきます。お金の管理がしやすくなります。
老後資金を守るために何をすればいい?
具体的には「大掃除」ではなく、小さな確認にするのが良いかもしれません。
① 同じものをいくつ持っているか見る
② 定期購入を確認する
③ 使っていないサービスを確認する
④ 契約書・保険・通帳などの場所を把握する
⑤ 「捨てる」より「管理できる量」を考える
老後のお金を守るというと、いくら貯めるか、いくら使うかばかりを考えてしまいます。でも、お金を守る「片付け」は、単に部屋をきれいにするためだけのものではなく、自分のお金と暮らしを見えるようにする作業でもあります。

