アルツハイマーなど認知症と物忘れの症状の違い【予防やチェック法など】  

アルツハイマー認知症 物忘れの症状と予防・チェック法
 

直撃!コロシアム!!ズバッと!TV を見てみました。
 

認知症は年々増えており、2025年には、730万人になると予想されているそうです。65歳以上の5人に1人が認知症に!
 

そこで大切なのは、「自分がそうかもしれないと自覚すること」それだけでも予防が出来るようです。
 




認知症の6割を占める アルツハイマー型認知症

アミロイドβの蓄積が原因で、認知症発症の約20年前から蓄積され始めます。認知機能が失われ、脳が委縮していく病気です。
 

会話も普通に出来るように見え、見た目も若く認知症とは思えない長崎県のFさん。記憶は日に日に失われ自分の年齢さえ、すぐに思い出せない状態になりました。
 

カメに餌を上げたことを忘れてしまい、20分もすると再び餌を上げてしまう。少し前の出来事を思いだせないなど、アルツハイマー型の典型的な症状が出ました。
 

また、毎日同じところにおいてある目の前のお茶を見つける事が出来ない。包丁で野菜を切ることは出来るけれど野菜の名前が思いだせない、などがありますが、香りを嗅ぐと思いだせることもあるようです。
 

アルツハイマー型認知症は、記憶が抜け落ちる記憶障害が一般的ですが、その他の症状を出すことがあります。
 

味覚が分からない、身体の温度の感じ方にも異変がおき、その日の気温にあわないものを着てしまう事もあるようです。
 

物忘れと認知症の違いは?

人は加齢と共に忘れっぽくなる物ですが、「安心していても良い度忘れ」と「認知症」がありその予兆があります。見極めが大切なようです。
 

ただ、物忘れは認知症の初期症状である可能性があります。僕は私は大丈夫という気持ちは、認知症の発見を遅らせてしまいます。
 

例えば、「一昨日食べた晩ご飯は?」という質問で答えられなかったら・・。
 

昨日の晩御飯は認知症の初期の段階でも保持しているのですが、もう一日前の事になると認知症初期の段階で抜けてくることは多いようです。
 

内容としては、洋食を食べたけれど付け合わせは分から無い、というのは、ただの度忘れ。
 

けれど、いつ誰とどこで食べたか?自体が思いだせない=記憶の全体ごっそり抜けてしまう、というのは正常な物忘れとは違うと思われます。
 

「認知症に繋がる物忘れ」と「年齢で出てくるもの忘れ」とを区別することが大切です。
 

カンタンに言えば、覚えてるんだけどその場で思いだせないというのは、誰でも加齢と共に出てくるのですが、やったり聞いたりしたこと自体が、記憶に出てこないのは認知症に繋がるようです。
 

食べた内容を思出せないのは、ただの度忘れ、物忘れ。食べたのかどうかを思いだせないのは、認知症の症状の危険性があります
 

記憶の一部の欠落は物忘れ、全体は認知症と考えられるという事です。
 

他の例としては、家のドアを閉めたのか気になるのは物忘れ。家の鍵を閉めたつもりなのに、家に帰ったら空いていたのは 、行為の記憶全体の抜け落ちなので、認知症の症状という訳です。
 

軽度認知障害について

軽度認知障害(MCI)とは?
 

正常な方と認知症の方の中間。グレーゾーンに位置する状態を認知症予備軍、軽度認知障害=MCIと言います。
 

MCIは現在400万人ですが、放置すれば5年間で50%が認知症に進行すると言われています。
 

これが将来、認知症になるかなら無いかの分かれ道。
 

一般的には治らないと言われている認知症ですが、実は軽度認知障害はその半数 
50%が回復する見込みがあります。
 

アルツハイマー型認知症の予防

動脈硬化を起こすと認知症の病態に関わってきます。なので、なにより予防に努める事が大切です。
 

最近では、アミロイドの研究が進んでいるので、アミロイドを直接測定できるようになっているそうです。早い段階でそれを捉えて蓄積を抑えることが重要です。
 

軽度認知障害という予備軍診断を受けたとしても、薬に頼らなくても生活習慣を正すことで、予防効果が出てきます。
 

魚を食べる・運動をする・人とコミュニケーションをとる等、生活習慣を改善していけば進行を防ぐことが出来るそうですよ。
 

認知症予防法

認知症予防 その1:「チャチャチャ訓練」

童謡の「おもちゃのチャチャチャ」の「チャ」の部分を歌わずに、その代わりに手を叩きます。頭と体を同時に動かすトレーニングです。
 

今出来ないからといって問題という訳ではありません。そういうマルチタスクトレーニングをする事が予防になるということです。
 

認知症予防 その2:「しりとり階段」

踏み台昇降をしながらしりとりを行ないます。しりとりの言葉は、前に答えた2人分の回答も一緒に言います。
 

認知症予防 その3:「小銭トレーニング」

ばらばらの小銭2組を比較し、どちらの合計金額が高いのか?10秒で判断します。
 

認知症の克服事例1

週刊朝日連載 「認知症がとまった!?ボケてたまるか」リアルな闘病記で話題の山本さんの認知症改善例が紹介されました。
 

元朝日新聞記者の敏腕記者、リクルート事件等の難事件を取材してきた山本さん(64)は2年半前の62歳の頃、軽度認知障害と診断されました。
 

簡単な漢字がかけない。ひらがなが思うようにかけない。もの忘れ場非常に激しくなった等の症状がありましたが、ある方法に寄り劇的に回復。
 

軽度認知障害から、ほぼ正常というレベルまで改善しています。現在は仕事に支障はありません。
 

発症時、山本さんは自ら認知症ではないかと不安になり物忘れ外来で診察を受けました。
 

診断に至るまでの経過

最初の異変を感じたのは2年半前。漢字が出てこない。取材でメモをとろうとしても平仮名しか出てこない。60歳で定年になってそれまでは何も無かったので、最初は歳のせいだと思っていました。
 

しかし、さらなる異変が起きました。
 

・寝付けない苛立ちで怒りっぽくなる。
(イライラするのは認知症の症状の一つ。感情がコントロールできない)
・記者生活35年で初めて仕事でダブルブッキングをしてしまう。
・家ではよく物を無くす。
・頻繁に電気を消し忘れる。
・電話をしながら帰宅していると、通い慣れた道なのに
 自宅への帰り方がも分からない。

 

当時、雑誌などで認知症の特集を良く見ていたので、山本さんご自身で認知症ではないかと思い、東京医科歯科大学付属病院の「もの忘れ外来」に駆け込んだそうです。
 

そこで、簡単な問診に寄るテストと精密検査を受けたところ、軽度認知障害と診断されます。何もしないと2~3年で、もっと大変な状況になってしまうと不安に駆られた山本さんは、治るためなら何でもやる!と数々の改善法を実施。
 

そして軽度認知障害を改善させることができました。
 

軽度認知障害を改善させた方法 2例

その1)料理

軽度認知障害になるまで料理経験は無し。けれど今は毎朝必ず料理を行ないます。これまでにやったことのない頭の使い方、手や指の動かし方をする事は、まさに認知トレーニングとなります。
 

今迄したこと無い事への挑戦。新たな体験は脳を活性化にとても良いとの事。
 

その2)キツイ筋力トレーニング。

これも認知症対策となります。認知症になると何十キロも先で徘徊していることがありますが、それは脳が筋肉の疲れも感じなくなるためだそうです。
 

脳にキツさを感じさせることが大事。筋トレを行なうことで脳が活性化します。重要なのは集中して負荷をかける事。筋肉に意識を集中しピンポイントで負荷をかけること。
 

山本さんは、ボディビルダー本山輝幸先生が考案した本山式トレーニングを実践しています。日々トレーニングした結果、以前は頭が ぼーとする日があったけれど、今は、頭がすっきりするようになり、効果を感じているそうです。
 

軽度認知障害は、半分が認知症になりますが、残り半分は認知症にならない状態です。
 

良くなる方法があるということなので、生活習慣を変えて予防に勤めることで未来の生活をより良くしていきたいですね。
 

その他の認知症の予防法

最近の研究では下記の様に言われています。
 

・「1日30分以内の昼寝」が認知症を5分の1に減らす。逆に1時間以上寝てしまうと認知症の確率を高めてしまう。

・適量のお酒。ビール1日1本を飲むと発症率が半分以下となる。

・作物を育てる。作物は季節や天候によって大きく変わる。どの様に育てようかと考える事が脳を活性化させる。四季を感じながら収穫する達成感も自分に自信を付けさせる。

 

※この同時刻、他番組でも園芸が認知症予防に良いという話が放送されていました。
 

認知症の克服事例2

京都市に暮らす中西さん(69)と娘さんを紹介。中西さんは自分の年齢も忘れてしまっている。
 

住み慣れた家の筈の洗面所が分からない。歯ブラシを手にしても普段使う歯ブラシを忘れてしまう。部屋の電気を消すのも難しい。キッチンで水を使う等の、これ迄当たり前に出来ていた動作が抜け落ちてしまっている。
 

中西さんは63歳の時に、認知症の診断をうけました。
 

小学校の先生を40年し、定年後も非常勤講師として教壇に立ち続けましたが、認知症と診断された数カ月後には楽譜が読めなくなり、そのストレスからピアノから遠ざかるようになってしまいました。
 

その後1年とたたずに学校を退職。症状はさらに悪化していきました。
 

当時の中西さんは日記に記しています。「ため息ばかり。誰とも一言もしゃべらず。生きるって難しい。」
 

お金は娘さんが持って行ったと毎日メールや電話。娘さんを泥棒扱いする事で、互いに限界、親子のきずなも崩壊寸前まで行きました。
 

そんな中西さん親子を救ったのは、ある認知症療法でした。
 

音楽療法

その人にとって思い出深い曲を歌うことで脳に刺激を与え、進行を和らげる療法です。この療法によって脳に流れる血流に変化が出たケースが確認されていて、社交性が上がり施設での活動に活発になった等、色々な研究報告が世界各国でがあがっています。
 

認知症まとめ

認知症は周りが如何にその人らしくサポートしてあげるか。出来るかが重要。弱点は周りが把握し、出来ない事は仕方ないと理解し、その人のストロングポイントをいかに引きだすかを考えプライドを保ってあげることが大切だそうです。
 

認知症に関するQ & A

Q:性格が几帳面な方ほど、認知症になるというのは本当?

A:性格と認知症には関係がない。強いて言えば、社交的な方は認知症になりづらい。人と関わる機会の少ない人は、8倍認知症のリスクが高まるとも言われています。
 

Q:遺伝はする?

A:殆どの認知症には遺伝は関係ない。糖尿病・高血圧等の環境要因の方が大きい。また、魚を食べない、運動をしない等の生活スタイルは、家族で似ている事から家族内で認知症が発症することはある。
 

Q:家族が認知症になった時、それを近所の人に話す?

A:認知症になると、周りの人に失礼な事を言ってしまったりすることもある。どこかで道に迷う可能性もある。なので、周囲の人にだけでも話しておくことで防げるトラブルもある。決して一人で抱え込まず、知っておいてもらう事も大切なのかもしれません。
 

父が認知症「のこからの一言」

番組に登場された山本さんは、ご自身で認知症を疑い病院へ行かれましたが、通常、認知症とは本人が認めず、病院へ行きたがらないケースが多いです。
 

私の父も、受信して貰う迄、何度も話し、2か月かかりました。
 

認知症は治らないと思われてきましたが、実は、生活習慣の改善や、薬や、本人の考え方などにより、かなり改善する可能性があるようです。
 

まずは何としてでも「物忘れ外来」を一度受信出来れば、ご本人にとってもご家族さんにとっても、必ず良い結果が訪れると思います。
 

また、番組内で触れられていた「出来ない事に目を向けず、出来る事(強み)を活かしてあげる」その事で改善している話も良く聞きます。
 

私の父も同じでした。父としての威厳、プライドを傷つけないようにしました。そして、これはとても不安な点は多々あるのですが、プライドの高い父の場合には、娘としてあまり世話を焼かないようにしたことが、今現在は、改善に繋がっているように見受けられます。
 

父のレビー症候群も、レビー小体というものが脳に蓄積される病気です。レビー小体が薬で消えることはないようですが、抑える薬があります。ただ、薬だけでなく、人としてのプライドや楽しみ等、生活の根本にある物も、認知症の症状を改善させているように見えるのです。
 

それを思うと、人間の脳がどんな構造になっているんだろう?と、とても不思議に思いますね。
 

家族や自分が認知症になるのは辛いですが、沢山の情報が増え、認知症も世の中の人に理解してもらえるようになりました。新しい生活の一歩としてその状況を迎え入れられる時代が来たと思います。認知症と仲良く付き合っていく事は可能だと思います。
 

これから世界でも類を見ない高齢化社会がやってきます。だからこそ、認知症になっても皆が過ごしやすい世の中に、皆で支え合う世の中になれれば・・と願っています。
 

【追記】父の認知症、1年ちょっとで治りました。詳しくは下記でも記事にしています。

父の認知症 体験談。レビー症候群が治った?!奇跡が起きた1年。
 

物忘れ・認知症のために出来る事

物忘れ外来を受診する

最近は、「物忘れ外来」が増えています。そこでは、予備群なのかどうかを診断してもらえます。東京に250か所 全国に2000ありますので、気になるときには物忘れ外来を受診しましょう。
 

認知症サポーター講習会を受ける

これは家族として出来る事ですが、認知症サポーターキャラバンというのをご存知でしょうか?
 

認知症サポーターキャラバンとは、認知症の人と家族への応援者である認知症サポーターを全国で多数養成し、認知症になっても安心して暮らせるまちを目指しています。 http://www.caravanmate.com/
 

私も、「認知症サポーター」の受講をしているんですよ。数時間、認知症に関して色々なお話を聞くだけで認知症サポーターになれます。
 

家族や町にいる認知症の方の気持ちを理解し、サポートしてあげる方法が分かります。輪が広がり、今は7,732,475人の認知症サポーターがいるそうです。
 

これからの時代、認知症サポーターの人が増えていく事が、温かい街づくりに繋がると思っています。ご興味ある方は、ぜひ認知症サポーター講座(無料)はお勧めです。
 

認知症診断 検査を受ける

認知症診断は下記からも申し込めます。
 

【医師の診断つきで安心】G-TAC遺伝子関連検査MCIスクリーニング検査の申込み・問い合わせ
 

物忘れ対策グッズ「物を無くす」を軽減する

私の父は、認知症が治りましたが、年齢のため、「物をどこに置いたか分からない」が激しいです。その度に不安に駆られ、機嫌も悪くなります。
 

そこで色々と探したのですが、失くしやすいものに発信機を付けて探し物を見つけるという キーファインダー という商品があり、Amazonでの商品レビューがとても良かったです。父の為に購入しようと思いますので、また購入したらレビューします。
 

追記:この商品の電波が日本で許可されていない為「電波法違反」に当たるようでしたので、購入は諦めました。残念・・。
 

認知症と環境因子の関係 大気汚染PM2.5が引き起こす可能性も!

ほかのページで記事にして居たものを、こちらに移行しました↓

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産経新聞にとても興味深い話がありました。
 

認知症になりやすい環境要因というのもあるようです。2017年2月には、カナダでPM2.5との関係も発表されました。
 

私達の生活を取り巻く環境は、様々なものがありますので、こればかりが原因ではないとしても、今迄聞いたことが無かった大気汚染と認知症の関係が示されたことは大変興味深いです。
 

認知症になりやすい環境

アメリカでも2017年の2月、幹線道路から300m以内に住む人は、それよりも離れて暮らして居る人に比べて、ぜんそく発症のリスクが3倍高いと発表されました。
 

また、100m以内に住む人は400m以上離れて住む人に比べると呼吸器の低下が早いといいます。
 

幹線道路では、車の排ガスや粉塵により、ぜんそくや肺機能障害を起こしやすいようで、ぜんそくに関してはPM2.5が関係していると思われています。
 

同じ様な研究結果はアメリカだけでなく、イギリスやオーストラリア、韓国などでも報告されています。幹線道路地域に住む健康被害は確かにあるのでしょうね。
 

カナダでの研究結果では、何と認知症の発症とも関係しているという下記報告が。
 

・幹線道路より住まいまでの距離が50M以内の人は300m以上離れたひとより認知症になる確率が7%も高い。

・またその中で、都会に住む人や引越しをしなかった人は、そうで無い人より2%も認知症が増えていた。
 

そこで認知症とPM2.5の濃度との関係が考えられたようです。
 

認知症に与える環境の影響

幹線道路近くに住んでいるから、というだけでなく、都会に住む生活習慣が、そうで無い地域と異なるということは多々あります。
 

なのでPM2.5だけが認知症の環境因子である訳ではなさそうですが、大気汚染も関係があるかもしれないという事実は、とても興味深い事ですよね。
 

住まいを変えるということは、とても大きな事なため、そうそう簡単に出来る事ではありませんが、そんなリスクもあるという事を踏まえて、日々出来る限りの生活習慣改善をしていきたいです。
 

空気の汚れた地域では、ウォーキングだってしたくなくなるもの。爽やかな美味しい空気の中では、お散歩もしたくなるもの。
 

閉鎖された環境では美味しくないものも、青空の下、新鮮な空気を吸いながら食べるお握りは最高に美味しく感じるもの。
 

私達を取り巻いている「空気」は当たり前の様に存在しているけれど、体に、心に、そして脳に、大きな大きな影響を与えている事だけは、きっと事実なのだと思います。