老後起業・シニア起業の失敗と成功。セカンドライフの為のデータ。 

シニア起業

産経新聞 2016年3月25日 一面に「シニア起業の落とし穴」という
記事がありました。
 




シニア起業の落とし穴

中小企業白書(平成26年版)によると
起業者数は年間 約22万3000人。

なんと!そのうち3割を超える約7万人が60歳以上の起業です。
近年は、若者を始め起業に積極的な人が増え、
シニア起業も年々増え続けているんですね。
その割合は30年前の4倍にも上ります。

ところが、日本政策金融公庫が55歳以上の起業家を調査したところ、
シニア起業の ほぼ半数が赤字に陥っていたとのこと。

35~54歳の36%、
34歳以下の25% の赤字と比べると 
シニア世代の50% の赤字は、著しく高い数値です。

老後資金は3000万と言われる現代ですが、
新聞記事では、その3000万の退職金が、シニア起業失敗の返済に
消えてしまった事例も紹介されていました。
 

シニア起業の失敗の理由

実は、大手企業の社員時代に成功を収め、
定年後、その経歴を生かすべく起業したとしても、
思いのほか以前の人脈が冷淡である事もあるとの事。
大企業という肩書がなくなると、苦戦することがあるそうです。

板橋区立企業活性化センターの中嶋修センター長は言います。
http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_kurashi/010/010801.html

「シニア世代は経験や知識があるとはいえ、あこがれややりがいだけで
出来るほど甘いものではない。組織を離れればゼロからのスタート。
かつての会社の名刺も肩書も無くなる事を、肝に銘じなければならない」
 

開業の目的と起業分野の経験年数

日本政策金融公庫「シニア起業家の開業2012年度新規開業実態調査」
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/topics_121225_1.pdf 

によると、シニアが起業した理由として下記が上位に挙げられています

・「仕事の経験・知識や資格を生かしたかった」
・「社会の役に立つ仕事がしたかった」
・「年齢や性別に関係なく仕事がしたかった」

シニア起業家の収入に対する考え方としては、他の年齢層と比べて
「家計を維持するだけの収入があれば充分だ」が64.9% と最も多く、
「できるだけ多くの収入を得たい」は26.6% であり
少なくなっています。

また、起業分野においては、長い経験を生かした開業がある一方、
未経験分野での開業もみられます。

「30年以上」の経験がが32.3%。
「経験なし」の割合は22.6%

全く未経験分野で起業をすると、ゼロからではなく
マイナスからのスタートになるかもしれません。

成功する法則は、聞き心地の良い上手い話を聞くのではなく
やってはいけないこと、失敗事例を聞いた方が
成功に近づくと言われています。

ぜひこれらのデータをもとに、シニア起業を成功させたいですね。
 

シニア起業成功の為に

《銀座セカンドライフ代表 片桐実央》さんは
http://ginzasecondlife.co.jp/

前職で培った実務の豊富な経験や人脈などは、
一朝一夕に身につかない大切な資産です。
その資産を生かし、リスクが少なくやりがいがあり、
長く続けられる仕事を選択できることは、
セカンドライフ起業の最大の特徴であり、
成功する要素を多く含んでいるといえます。
自身に最適なセカンドライフを考えてみましょう。

と述べています。

コツコツと貯めた老後資金が泡となって消えないよう、
老後資金は残しておき、起業のために使える額を計算し、
その範囲内で起業しましょう。

長年の素晴らしい実務経験と人脈という資産は、自信として使い、
華やかな未来へと変えていきましょう。
 

追記:賃貸収入の罠

2016.8.26 のYahooニュースに不動産投資の話が出ていました。

下記引用しますね。

「毎月安定した収入がある」などの甘い言葉に乗って、
アパート経営を決意したが、数年後に家賃を減額され、
経営が苦しくなった。
こうしたアパート経営にまつわるトラブルを防ぐために、
国交省は「家賃が減る可能性がある」といったリスクについて、
業者に説明義務を課す法改正を決めた。

朝日新聞デジタルによると、対象となるのは
「サブリース契約」と呼ばれる契約類型が対象。
これは、土地の所有者が建てたアパートなどを、
賃貸住宅管理業者などが一括して借り上げ、
入居者集めを含めた建物管理を行うというもの。
空き室の有無に関係なく、
一定額の家賃を業者が所有者に支払う。

近年は、個人の大家を中心に、
契約時に「30年一括借り上げ」とされていたのに、
途中で家賃を減額されたという苦情が増えていたという。

なぜ国交省はサブリース契約を問題視したのか。
今回の制度改正で説明義務を課すことにはどんな意義があるのか。
不動産の問題に詳しい家永勲弁護士に聞いた。

●強者を保護する「逆転現象」が生じている

「家賃減額のトラブルの原因は、借地借家法が定める
『賃借人による賃料減額請求権』です。
この規定は強行規定(当事者の契約でも変更できない規定)
とされています。

最高裁において、サブリース契約に賃料の自動増額特約や
賃料保証特約などが規定されていたとしても、
賃料減額請求権を行使することができるという
結論が下されています。

近年のサブリース契約においては、
賃貸人は不動産所有者たる個人で、
賃借人が事業会社となっているケースが多くなっています。

このようなサブリース契約においては、
経済的には強者とも思われる事業会社が、
借地借家法による保護を受けるという
逆転現象のような事態が生じています」

家永弁護士はこう指摘する。
なぜ、そのような「逆転現象」が許容されているのか。

「サブリース契約に借地借家法が適用されるのか否かという点は
過去に争われた当時、事業会社同士がサブリース契約の当事者と
なっていたという背景もあり、最高裁は、
サブリース会社の賃料減額請求権の行使を認めました。

その後も判例は変更されておらず、
さきほど述べた『逆転現象』が現在も許容されています」

●「説明義務」を課すことにどんな意味が?

今回検討されている「説明義務」を課すことに
どんな意義があるのか。

「サブリース契約における賃料減額請求に関する苦情が増加し、
国土交通省が、賃貸住宅管理業者に対して、
『借賃(空室時期等に異なる借賃とする場合は、その内容を含む)
及び将来の借賃の変動に係る条件に関する事項』について
説明義務を課すことでトラブル防止を図ったものです。

国土交通省が定めた説明義務の適用を受けるのは、
任意登録となっている賃貸管理業者に登録している
企業に限られます。

そのため、必ずしも全てのサブリース契約において
説明義務が課されるものではありませんが、
上記のような逆転現象が生じていること自体を
広く知らしめることは意義があると考えられます」

「安定収入」のはずが家賃減額でアパート経営者悲鳴、
「サブリース契約」の課題
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160828-00005031-bengocom-sociより

 

不動産投資、資料請求経験談

最近、老後の資金を作る為に、「安定した収入が得られます」と、
「不動産投資」を勧める話を良く聞きます。

私自身も老後資金捻出の番組にて、
不動産投資を勧める情報を得た事から
番組内にて紹介された企業より資料を取り寄せたことがあります。

するとその後何度も電話がかかってきました。

携帯電話の番号から かかってきたその電話の相手に、
まだ、「深く検討してい無い旨」を告げると、
「ちっ」という声が聞こえるような程、
無礼な応対で電話を切られたのです。

恐らく私が見た情報番組は、
老後資金を捻出するための番組では無く、
その企業の宣伝番組だったと思われます。

老後の資金に不安がある事は、様々な営業のターゲットになる
可能性も秘めています。美味しい話に乗らされないよう、
私達は自分のお金を守っていかなければなりません。

 
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