避けては通れないお葬式。いつかはやってくるものですが、なかなか口にするのは躊躇いますね。考えたくも無い事ですし。私の父母は以前にお墓を生前購入しました。60歳当時、父は腎臓がんと言われ、腎臓を摘出しましたので、不安になったようです。生前購入すると死期が早まる、なんて話も良く聞きますが、あれから18年が過ぎました。迷信を吹き飛ばした18年に、ほっとしています。
事前に申し込んでおいたり、見積りを取っておくと、安くなったりサービスを受けられたりもします。とはいえ、少しためらいながらもお葬式のお話です。
葬儀社の決め方
家族が亡くなった時には、皆冷静ではいられませんので、気付けば病院おかかえの葬儀社を紹介され、そのまま葬儀。あれよあれよと言う間に必要なものが増えていき、高額なお葬式代がかかった。そんな話を良く聞きます。なので葬儀社を決めるときには、いざと言うときが来る前に、考えておく事も大切なようです。
私の父もお墓のみならず、葬儀の内容を決め、もう自分の希望のお葬式の手配が出来ています。葬儀に関しては、今から10年前に。もう気が早いんです。私の父・・。
父を亡くして。お葬式の話
(追記」2020年3月)
この記事を書いてから2年後。2019年の5月に父を亡くしました。噂に聞いていた通り、亡くなった時には 物凄い勢いでと様々な決断に迫られ 時間が刻一刻と過ぎていきます。
私の場合は、病院から亡くなった旨の連絡があり(車で1時間の病院へ入院していましたが、容体急変により最期を看取れませんでした)家族到着後、死亡確認が医師により行われました。看護師からは「病院から葬儀社に連絡しますか?」と言われました。しかし、互助会の会員になっていたため、自分たちで葬儀社に連絡することに。
しかし手元に互助会の資料などがありません。だれだって家族が亡くなった後の準備までして病院に駆けつけることはありませんから。それなのに高齢の母の記憶があいまい。その為、互助会の名前さえ分からない。結果、私の主人がネットで調べて片っ端から思い当たる互助会に連絡をすることになりました。
ところが連絡をしてみると、名前の似た他の互助会に連絡をしてしまいました。結果、その電話窓口の担当者には、酷い対応をされました。
夜中でしたので、間違い電話に対応をさせられて腹が立ったのでしょう。電話を切ろうとした私、そして今、家族を亡くして悲しんでいる私に「どこに申し込んだってねぇ、安くなんててなりませんよ!お宅が言ってるその互助会も、すっごく高いですよ」云々..電話を切らせず大きな声で暴言を吐かれました。
なんとか加入していた互助会が分かり連絡が取れた後、葬儀社は父の体を引き取りに車で病院にお迎えに来ました。連絡がついたのは夜中の12時過ぎでしたが、40分程度で病院に来てくれました。
当たり前といえば当たり前なのかもしれませんが、葬儀社は24時間対応です。深夜でもすぐに病院へ手配がなされます。
その後、葬儀場に父を運び(自宅に運んでもらう事も勿論できます)。そこですぐに葬儀の手順の相談。夜中1時から朝方まで葬儀担当者と話合い。葬儀の段取りなどが決まった頃には夜が明けていました。
(追記:この5年後、母が亡くなった際にはコロナ後でしたので、同じ葬儀社であっても対応がまた異なっていました。この記事後半にその話も追記しています)
結局、父が亡くなった夜10時から翌日の朝までは、父が亡くなった寂しさを感じる瞬間も与えられない程忙しく、葬儀に関して数々の決断を迫られた訳です。それだけでは終わりません。葬儀代金の支払いは待ったなし。数日後のお葬式に合わせて百万円単位の支払いをしなければなりません。
寝る時間も無く、朝の銀行開店と同時に、葬儀費用を下ろしに行きました。しかし本人でないので引き出しできません。父は高齢でしたのでキャッシュカードも持っていませんでした。なので預金を引き出すことは出来ず、父の銀行口座は凍結されました。
夜中の10時に亡くなって、翌朝の9時には銀行口座凍結です。
父の葬儀代は、娘の私の預金を引き出す事にしました。
いきなりやってくる家族との別れは、悲しみを癒す時間も無く、金銭問題がやってきます。こういう時に備えて、葬儀保険なども検討しておいて良かったかもしれないと思います。
葬儀費用の保険
上に少し書きましたが、その後調べてみると葬儀費用の少額短期保険もありました。例えばベル少額短期保険株式会社の「千の風」もそうです。
「千の風」は、保険市場の通販保険ランキング 第一位です。資料請求できますので、貰っておいても良いかと思います。
葬儀社を決めるときに押さえておきたい事
1.事前相談に応じている
2.実費込で葬儀の見積りを出してくれる
見積りの明朗さはとても大切。
葬儀一式とは、祭壇飾り・棺・葬儀社の人件費など、実費とは参列者への飲食代、返戻品、供花。式場費用など。後で思って居なかった程の高額になる事を防ぐ為には、何が実費かをしっかり説明してもらう事が大切です。
お葬式の種類
お葬式の種類はその人に寄り、最も希望の異なる所だと思います。
一般葬:家族や親族以外もお呼びするもの
家族葬:親族・家族のみ
一日葬:親族のみ お通夜が無く告別式のみ
直 葬:お通夜も告別式もない。火葬のみ
家族葬ではなく、通常の葬儀の場合 葬儀費用の相場は 195.7万円だそうです。
(参考:保険相談窓口 保険市場 コロナ前の平均かもしれません)
父の場合は家族葬でしたが、それでも100万円では収まりませんでした。
それは父が事前予約の時に、葬儀屋さんのトークに流されるがままに予約をしてしまったからでもあります。)
葬儀の見積りを取る時に気を付けること
誰にとってもお葬式は分かりづらい事が多く、初めての経験になる事も多々あります。
そんな時に葬儀会社の人に「お任せします」とか「よく分からないので」とか「普通でお願いします」などなど、自分が何も分かって居ない、という事を、あからさまに口にしてはダメとTV情報番組でも聞いたことがあります。まさしく同意です。
葬儀屋の思うがまま、費用がかさんでいくと言われています。本来、お葬式は故人やご家族の方のお気持ちを込めて良い筈であり、主体が葬儀社の筈がありません。「お任せします」「良く分からないので」は禁句です。
また例えば、病院で無くなった時、病院に出入りをして居る葬儀社の方にお願いすることが、どうしても多くなると言われていますが、断っても失礼には当たりません。私も断りました。
追記:コロナ後のお葬式 母のお葬式を体験して
父が亡くなってから5年後、母を在宅介護ののち見送りました。父が病院で亡くなったのとは異なり、母は家で亡くなりました。葬儀社の方に連絡し、当然ながら家に葬儀社の方がやって来られ、一通り亡くなった後の必要な対応がなされました。
コロナ後の社会となった母の葬儀は、5年前の父の葬儀の時とは随分と葬儀社の対応が異なりました。父の時は亡くなった父を式場に運び、私たち遺族はそのまま朝まで葬儀の打ち合わせをすることになりましたが、在宅医療の末に自宅で亡くなった母の時は、翌日に担当者の方が来られ話し合いをすることになりました。
父の時は父自身が生前予約をしていたため、ある程度は式の内容が決まっていました。しかし母の時は何もきまっていませんでした。それなのに、式場の担当者は当然のように高額な葬式のプラン説明を始めました。まるで葬儀の大まかなプランは決まっているかのように、それ以外は選択肢は無いように話が進んでいきました。ただただ葬儀に必要なものの説明が始まり、要不要ではなく、一つ一つ、松竹梅のどれにするか?のような会話が進められました。
葬儀後に式場のHPを見て知ったのですが、その式場のプランには、通常の通夜・葬儀の2日葬のほかにも、「一日葬」や「直葬」もあります。そんな葬儀の根本的な選択は、する余地もありませんでした。
母は高齢になっていましたし、コロナ社会でもありましたので、一人っ子である私の家族のみの葬儀。母も大きな式は特に望んでいませんでしたので、一日葬ほか、各種プランがあると知っていれば、当然一日葬で行いました。しかし葬儀社の方からは何の説明も無く、当然のごとく高額なプランを提示され、その上どんどんと「アレが必要、コレが必要」と追加を勧められた葬儀内容の話し合いとなりました。あまりの強引さに、ほんの数時間前に母を亡くした私は悲しみに暮れ、正常な精神状態ではなく(←これは誰でも仕方がないと思います)葬儀担当者の言うが儘まま、お坊さんにもお通夜と葬儀に来て頂くフルのお式を行うこととなりました。
もちろん高額になりました。
しかし、泣きはらし、茫然としている私の頭であっても、一点だけ気づいたことがありました。骨壺を置く台です。それは、当然のごとく葬儀プランに含まれていましたが、この1万円に関しては はっきり必要ないと伝えました。
というのも、その骨壺を置く台、段ボールで出来ているのです。それは父の葬儀の時に、当時の担当者から聞いていました→「段ボールの台なので必要ないかと思います」「家にある台に白い布を敷いて骨壺を置いてあげれば良いと思います」と。 当然、母の葬儀の時にもその段ボールで出来ている骨壺を置く台」は必要ないですと担当者にお伝えしました。以下、担当者とのやり取りです。
担当者:「えっ?そうすると葬儀後に骨壺を置く台が無いですよ」
私:「いや、段ボールで出来ているものでしたら必要ないですし、部屋も狭いのでそんなに大きな台は置けないです。それに父の時に使っていた台があります。そのほか仏壇の下にも骨壺を入れておくところがあります」
ですが担当者も引きません。
担当者:「仏壇には骨壺を入れる所は無いですよ。だから当社の骨壺を置く台が必要です」
私:「いや、その仏壇を購入した仏壇屋さんが、仏壇の下が骨壺を置くスペースであると言っていますので」
担当者の方も悪気はなく、当然購入するものと信じていたのだと思いますが、100万近くの葬儀費用の中の、たった1万円の段ボールで作られた台1つで、随分としつこく勧誘を受けました。仏壇に骨壺を置くスペースがあることもご存じないのは、お葬式の営業担当であるからで仕方ないのかもしれません。ですがプロではないなと思われても仕方ない営業だと思います。大事な母を失って一日も経っていないのに、価格交渉をしているような娘である私の姿は、自分自身でもあんまり気持ちのよくない話となりました。
結局私の場合、必要のないもの、代替えのきくものは要らないと、父の時の担当者さんが教えてくれていたから母の時に判断が出来たわけで、そうでなければ担当者さんの言うなりだったはずです。
私にとって2回目の喪主となった母の葬儀。私の家族の葬儀なのに、何の説明も無く葬儀プランすら一つしか無いように話を勧められてしまった事には、後悔があります。供花はどれがいいですか?なんていう小さな選択ではなく、葬儀全体の選択を、ザクっと省かれて話を進められてしまった事には、心残りがあります。金額の面よりも、やはり家族の葬儀の内容は家族が選んで決めるべきではと思いました。
コロナ社会となり、どこのご家庭も以前の様に大きなお式ではなく、小さなお葬式が増えてきています。葬儀社としては売り上げを上げる為にも、少しでも高額な式を案内してくるかと思います。私たち遺族はお葬式に関して知識の無い事が多く、その時には葬儀社の思うお葬式が執り行われることになるかと思います。大事な大切な家族を見送るお式は、遺族である私たちが願うお式の形にしたいと思うのは、当然のことだと思います。
生前予約について
元気なうちにお葬式については検討しておきたいもの。私の父の様にお墓を買ってから20年、そしてお葬式の生前予約をしてから10年生きていた事を考えると、何も縁起悪くないようです。生前予約までしなくても、見積りだけは取っておいたり、会員になっておいたりすると、割引が受けられるところが多いです。
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