日本の公的医療保険で受給できる金額、どの位あるかご存知ですか?
私たちは既に高額な「国民健康保険」に加入しています。本来、民間保険は公的保険を補完するためのもの。それを知らずに 民間保険に入りすぎていませんか?
アメリカでは、病気になると人生が変わるほど医療費がかかると言われます。しかし日本では 公的医療保険のお陰で 高額な医療費の支払いに困らぬようになっています。その手厚い保障により、本来は 日本では民間保険は、そんなに必要ないと言われています
民間保険は、家計における定額の固定費です。そのまま払い続けると500~600万以上の不要な出費となり、最後まで払うと家が一軒買える2000万円を超える支払いになる可能性があります。しかし 公的医療保険で補助される金額を知っていれば、今、加入中の保険に適切に入れるだけでなく、本来加入する必要が無かった保険料の支払いが抑えられます。要らない保険料の支払いは止めて、貯蓄に回しましょう。その方法です。
公的保険「高額療養費制度」とは?
従来、民間の保険業者が保険営業をする場合、この「公的保険」について何も説明がありませんでした。ただ保険加入をしないと将来大変ですよ!と自社商品を勧めるだけ、煽るだけとなっていました。ですので公的保険で補える部分に関しても、民間保険に加入している人が 大変多くいるのが現状です。
その状況から、実は この保険営業の方法について、2021年金融庁が方針をまとめています。
「民間保険は公的保険を補完するためのものであること。そして保険募集を行う際には、保険募集人等が公的保険制度について適切に理解をし、そのうえで、顧客に対して、公的保険制度等に関する適切な情報提供を行うこと」
今まで 保険会社の営業に乗せられてしまっていた状況に ようやく金融庁がメスを入れてくれました。私達が上手に保険を選べるよう 時代は変わってきています。
「保険会社向けの総合的な監督指針」等の一部改正(案)の公表について
あなたの保険は大丈夫ですか? 公的保険には この先進む このページの中でも説明しています。手厚い保障がありますので、ざっと目を通してみてくださいね。
先の金融庁の報告は令和3年10月に出されています。自分が公的保険について あまりよく分かっていなかったとしても、今後 保険相談などでは 公的保険の説明も して貰えるようになります。保険相談に行き、ご自身の保険を見直すと 大事な自分のお金が守れます。保険相談は何度行っても無料です。
金融庁から 先の発表があっても もしも 公的保険の説明が出来ないような担当者であるならば、もうその時点で その担当者は 相談に適する人物ではありません。今後は、それも正しい保険相談選びの目安となりますよ。
高額療養費とは?
高額療養費制度とは、下記の制度です。
同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。
70歳未満の方で、医療費が高額になることが事前にわかっている場合には、
「限度額適用認定証」を提示する方法が便利です。
通常高額療養費は退院後に支払われますが、この限度額適用認定証を申請しておけば
退院時の支払いを自己負担分のみにする事が出来ます
全国健康保険協会より引用
※高額医療費控除とは違います。
高額医療費がかかった際の実際の保険の支払いは?
実際の支払い額は所得や年齢によって異なりますが、一般的には、同月内に医療費が100万円かかった場合=窓口負担分が30万円の場合、 医療費の自己負担限度額は9万円程となります。
(※制度改正などに寄り、今後引き上げられる可能性もあります)
また、高額療養費とは別に、障害者手当などもあります。例えば一生医療費がかかり続ける高額な人工透析等を受ける事になっても、手当のお蔭で医療費はかなり低くなるので、個人負担額は思いのほか少なく済むのです。
「日本は保障が充実しているので、大きな保障は必要ない」
と言う専門家の方が多い理由はその為です。
例外:先進医療特約について
但し、がんなどの先進医療保険などの場合は、また別です。民間保険には先進医療特約を月額100円程度で付けることが出来るものが多いです。
そんな特約で保障を付けておくと、より高度な医療を受けることができ、命が救われることが多々あります。ですから、要らない保障を削り 必要や特約を確実に付けましょう。自分や家族の命を救うために、上手に保険に入りましょう。
ボクサーの竹原慎二さんが、膀胱がんを患った時にも 高額な先進医療で復活されました。余命5年からの復活について、以前、ご本人がTV番組にご出演された際、↓お話されています。
癌になった時 最先端医療はいくらかかるのか?
ボクサー竹原慎二の膀胱がんとの闘い
民間保険より貯蓄のススメ
公的保険が医療費の額に応じて対応されるのに対し、民間保険は医療費負担がどれだけ大きくなっても 契約条件を満たさない限り給付金は支払われません。
ファイナンシャルプランナーの内藤眞弓さんも 月刊PRESIDENT2014.10.13号の中で「日本の公的医療保険の保障の厚さを考えれば 医療費の為だけに使えるお金が150万円程度あれば充分。保険に払うお金を貯蓄に回して老後に備えた方が合理的」と言っています。
まとめ
日本の保険制度は優秀です。思うほど保険に加入しなくても大丈夫な事が多々あります。とはいえ保険に疎い素人である私たちが 自分の判断で保障を削るというのは、かなり怖く感じるのではないでしょうか。
何が必要な保険で、何が不必要な保障なのか?
それは、それぞれのご家庭、状況に寄り全く変わってきます。お子さんが幼い頃には、いざという時の親御さんの死亡保障なども必要です。保障の過不足については、ファイナンシャルプランナー等に相談してみると安心です。
繰り返しになりますが、私たちは公的保険に加入しています。それ以上に民間保険に入る必要があるのか?一度相談に行かれることをお勧めします。また一人の担当者の意見では心配ですので、ぜひ複数の担当者の意見を聞いてみてくださいね。あなたにとって最適な保険の加入の仕方に気付けますよ。
関連ぺージとして 「もう騙されない! 高額保険の罠から逃げて」 があります。このページでは 上手な保険相談の方法をまとめていますので、ぜひ一度ご相談に行かれることを 強くお勧めします。