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少子化時代のお墓の守り方や墓じまい

少子化時代の墓の守り方 暮らし

先祖代々のお墓を守る事も難しい時代になってきました。TVニュースでも、十人ほどの墓を守り、その費用に途方に暮れている方も紹介されていました。維持費用もかかり、例えば墓じまいをするにも高額な費用が掛かる。とても払える金額ではないが、その方の他に墓を守る人がいないのだそうです。

そんな話も少子化の今の時代は他人ごとではありません。例えそんなにたくさんの方の供養を一人で任されていなかったとしても、「先祖代々の墓」とされている たった一つのお墓を守るだけでも、相当な費用がかかります。

最近は永代供養などのシステムや海洋散骨なども出てきましたが、まだまだ既にお墓を持ってしまっている方が殆どの時代。お墓を守り、供養を続けることにかかる費用は十万単位です。墓じまいをするとしても現在では、数百万がかかります。

そこでこれからの時代のお墓の守り方について調べてみました。

大手霊園を利用している場合の現状

大手霊園の墓地(菩提寺が無い方の為の霊園の為どんな宗教であっても入れます)は、地方から都会へ出てきた先祖の墓地を持たない多くの方々が利用していると思います。例えば筆者も父母が地方からの上京組で そのような墓地を利用していますが、購入時に確か父が200万程出したと思います。父母が無くなり現在は私が年間維持費6000円程度を支払っています。

その他勿論、回忌法要などの費用が掛かります。たとえ菩提寺がなくともお坊さんは手配することに変わりはありませんし、お墓の手入れなど費用は掛かり続けます。ただ、菩提寺とのしがらみがない分、墓じまいや墓の移転など今後については検討しやすいかと思います。

少子化時代、誰にとっても他人ごとではない「お墓の守り方」。そこで、まずは墓じまいの方法や時期について調べてみました。

墓じまいの金額

先の「筆者が利用している大手霊園」の場合。問い合わせた所、墓じまいの金額はやはり数百万と高額でした。当然、年間維持費6000円を払い続けた方が安くなります。年間6000円なら、10年払っても6万円。50年払っても30万円です。数百万支払って墓じまいをすることを考えたら、そのまま維持していた方が現実的な金額です。

ただ不安なのは、私の子供たちがお墓を継承するとなった時、その維持費用が将来どの位、子供たちの負担になるのか。これからの未来のお墓の継承に関して、世の中はどうなっていくのか?現在のお墓を親族が継承していくうえでの「金銭的な未来」がどうなるのか?という点です。

経済的な負担をどうするべきかという問題は、多くの方が直面している課題かと思います。そこで、これからの時代のお墓の継承に関して、世の中はどう変化していくのかを調べてみました。

お墓の継承に関する未来の動きや傾向

維持費の増減の可能性:
将来的に土地管理や物価の上昇に伴って年間維持費用が上がる可能性がある反面、少子高齢化の影響で墓地の需要が減少する場合、管理費が下がる可能性も考えられます。どちらに進んでいくのか?維持費用に関しては今後、見守っていく必要があります。

お墓の形態が変化する可能性:
 従来型のお墓に代わる選択肢として「永代供養墓」や「樹木葬」、「納骨堂」などの新しい形態が登場しています。これらは一度払えば後の維持費が不要になる場合が多いため、経済的な負担を減らせる選択肢として検討できます。今は数十万単位で納骨からその後の供養迄お願いできる所が多いですが、これも今後の費用は時代に合わせて変化していく可能性が大です。おそらく希望者が増えることで価格が下がることは無く、上がっていくと思われます。

デジタル供養 普及の可能性:
テクノロジーの進化により、オンラインで供養を行う「デジタル供養」や仏事サービスも拡がっています。物理的な墓石を管理する代わりに、こうした新しいスタイルを選ぶ方も増えるかもしれません。

墓じまいの助成金

また現在、自治体や宗教法人の支援 地域によっては、墓じまいにかかる費用の一部を助成する制度が存在します。将来的にはこれらの支援が拡充される可能性も考えられます。お住いの自治体や菩提寺に問い合わせてみる価値があります。

大手の霊園の未来

大手の霊園もこれらの時代の変化に、手をこまねいている訳にはいきません。少子高齢化や価値観の多様化に伴い、従来の「家墓」だけでなく、永代供養墓や樹木葬、納骨堂など、さまざまな供養スタイルを提供する方向に進む可能性があることにより、顧客のニーズに、より柔軟に対応していく可能性があります。

また、墓参りや供養のオンライン化により、先のデジタル供養の他、バーチャル霊園の提供が増えるかもしれません。これにより、遠方に住む家族でも簡単に供養ができるようになります。また、環境問題への関心が高まる中、自然葬やエコフレンドリーな墓地の提供が拡大する可能性もあります。これにより、持続可能な供養の形が広がるかもしれません。

これからの時代 墓を選ぶときの注意点

生前契約や終活相談サービスを通じて、生前に自分の希望に合った供養方法を選べるような取り組みは既に見かけるようになっています。例えば各種イベントを企画して高齢者などを集め、葬儀や墓地の説明会も同時に行い生前契約を勧める所も出てきています。しかし、それらすべてがこれからの時代の変化により、実際に利用する際に時代遅れになる可能性もあります。実際、筆者の父が購入した霊園も、当時は最新の設備を投じられた大きな霊園でしたが、実際父が墓地に眠る頃には永代供養の格安サービスが登場し使いづらくなっていました。父が残した負の遺産のようにも感じましたし、出来れば残された遺族にその時代に合った霊園を選ばせてもらいたかった、と言うのが本音です。

墓地は入る人や現在維持管理している人よりも、その後に継承する人の負担の方が当然大きくなります。お墓や供養の仕方は時代によって変わっていきますし、今の時代の変化は目覚ましいです。各種事前申し込みには、時代の移り変わりによるマイナス要素が発生する可能性を十分に考える必要があります。

墓の守り方 まとめ

現在の墓に関する墓の守り方や墓じまいに関しては、大手の霊園をはじめ、各分野の業者が今後 時代の移り変わりに敏感に反応してくる可能性があります。もしかしたら墓地の墓じまいと新たなサービスとの差し替えプランの提供もある時代がくるかもしれません。

まず最初に時代の変化に敏感な大手の会社から、新しい選択肢やサービスが提供される可能性は十分に考えられます。いま、墓じまいの大きな金額を急いで支払うよりも、少し様子を見て、社会の流れや会社の動向に合わせて判断していくことは大切です。

2025年には高齢化社会が進行し、これまでにない規模で高齢者に関わる各方面の動きが変わっていき、対応が必要とされる時代となります。これから数年の間にお墓の維持や供養に関する新たな提案や料金形態が生まれる可能性もあります。

これから先のお墓を守る親族の事にとって、新たな選択をすることで金銭的な負担も肉体的な負担も減らせる時代がやってきます。情報をしっかりと追い把握したうえで決定を下していく事が最適解と言えそうです。