現在の超高齢化社会、そしてこれからやって来る「超々高齢化社会」に向けて、私たちは金銭面だけでなく、体力面でも自助努力が求められる時代になりました。
私自身、父母の介護を長年していましたが、ここ数年は入院期間も短くなり、家族の負担もかなり大きくなっています。子供の少ない時代に、私たちは老後に向けて国に頼れず、家族にもなるべく迷惑をかけず老後を迎えなければならないですし、それって「今まで誰も経験したことのない社会」になります。
そこで、老後に向けて必要なお金について、まずは「平均的な生活費×老後の期間」「一例として夫婦二人世帯で65歳から30年間」「二人世帯で65才から20年間」と仮定し計算してみました。
老後に必要なお金を計算すると
【基本生活費】
月額 約22万円×30年＝ 約7,920万円
食費・光熱費・雑費など（総務省統計から）
月額 約22万円×20年＝ 約5,280万円
食費・光熱費・雑費など（総務省統計から）
【医療・介護費】
月額 約2〜4万円 ×30年＝約720〜1,440万円
加齢に伴う支出（将来増加の可能性もあり）
月額 約2〜4万円 ×20年＝約480〜960万円
加齢に伴う支出（将来増加の可能性もあり）
【旅行・趣味など】
月額 約1〜2万円×30年＝ 約360〜720万円
豊かな時間への支出
月額 約1〜2万円×20年＝ 約240〜480万円
豊かな時間への支出
【緊急予備費】
計 約500〜1,000万円
大型出費・住まい修繕など
合わせて30年なら 総額9,500万円〜1億以上、20年なら、一番少なく見積もっても6500万円以上の支出がが必要になる可能性があります。
そして準備するべき老後資金は、このうち 年金で賄える金額を差し引きし、残りを自己資金で準備するイメージです。
基本生活費を資産を取り崩す場合
さて、年金は平均（夫婦合計）月13〜15万円です。 月22万円の生活費との差額を補う必要あります。年金＋資産の取り崩しで、毎月の基本生活費をどうカバーするかを考えると。
ケース例：
夫婦で月22万円必要 → 年金が月15万円ある → 足りない分を資産で補う場合
取り崩し額は
期間 月7万円取り崩す場合
10年 約840万円
20年 約1,680万円
30年 約2,520万円
月10万円取り崩す場合
10年 約1,200万円
20年 約2,400万円
30年 約3,600万円
となってきます。勿論 生活費を少し減らせば取り崩し額も減らすことが出来ますし、趣味や娯楽に一時金方式（年1回旅行など）で調整する方法も考えられます。
趣味のお金を月5000円にすれば（夫婦二人で2500円ずつ）30年で180万になります。
例えば旅行を年1回10万円にすれば30年で300万。
また、健康への投資額によって医療費が変わって来る可能性もあります。
医療費だけは我慢できるものでもないので、大病をすれば月に「万単位」で消えていきます。よほど金銭的に豊かな人の老後でない限り、趣味や娯楽の費用はささやかにしておいた方が安心かもしれません。とはいえ、医療費は変動するとしても、日頃の食事・運動・睡眠改善などによって将来の出費を抑えられる可能性もあります
その他の支出を確保する
ここまで計算してきたのは「基本生活費」に関する部分なので、そのほかに確保しておくべき支出が最初にまとめた中にある「医療費・旅行や趣味費・予備費」です。
再度転記します。
【医療・介護費】
月額 約2〜4万円 ×30年＝約720〜1,440万円
加齢に伴う支出（将来増加の可能性もあり）
月額 約2〜4万円 ×20年＝約480〜960万円
加齢に伴う支出（将来増加の可能性もあり）
【旅行・趣味など】
月額 約1〜2万円×30年＝ 約360〜720万円
豊かな時間への支出
月額 約1〜2万円×20年＝ 約240〜480万円
豊かな時間への支出
【緊急予備費】
計 約500〜1,000万円
大型出費・住まい修繕・家電の買い替え・入院時の付き添い費・介護サービスの一時支払いなどなど
となると、例えば65才からの20年分の上記支出の合計（おおよそ）は・・。
65才から20年分の貯蓄必要額
医療費 1000万
趣味旅行費 500万
緊急予備費 1000万として 合計2500万
最終的に老後費用としての予備費は上記の2500万と基本生活費の不足分として月10万資産を取り崩した場合の 約2,400万円で、合計約5000万。
65才から30年の場合は
医療費 1500万
趣味旅行費 800万
緊急予備費 1000万
老後費用としての予備費は上記の3300万と基本生活費の不足分として、月10万資産を取り崩した場合の約2400万円で、合計5700万
が必要となる試算になりました。
政府は老後20～30年で2000万円が足りなくなるよ、と言いますが、それって基本生活費における費用だけだったようです。医療費も趣味や旅行費も、緊急予備費も計算に入っていない。老後において、基本生活費だけで生きていけるほど、幸せな日々なら良いのですが。
今後も対策を考えて記事にしていきたいと思います。
定年後のお金を学べるスクール
また、定年後のお金の設計に付いて学べるスクールも有ります。
イチオシとしては、私も何度も受講している「お金の学校ファインシャルアカデミー」が主催する「定年後設計スクール」。学校の説明を兼ねた無料セミナーのため、個別相談も無いため、保険商品などの勧誘が行われることもありません。
参加者も男女ともに可。一回のセミナー受講者数も多いため、参加しやすい講座です。また教室受講できない方には、WEB受講も有ります。安心して受講できるうえ、定年後設計スクール体験は、無料でありながら4時間。下記に講座のリンクを張っています↓
【無料体験会参加】定年後設計スクール/ファイナンシャルアカデミー
