超高齢化社会の中で、親の生活、そして自分の老後を考えた時「これからの家族の暮らし」がふと気になる事はありませんか?
私も最近、家のドアノブを回すときに「これ、もっと力が弱くなったら大変かも?」なんて感じること、あります。実際、ペットボトルの蓋一つ開けられなくなった私の母は、私が実家に帰るたびに何本ものペットボトルの蓋を「開けておいて」と頼んでいたものです。
例えば自分がいま元気であっても、親の介護の経験からも今のうちにやっておきたいリフォームの「形」が見えます。
そこで、実体験から学んだ「本当に使いやすいトイレの秘密」についてお話しします。
1. 「ドアノブ」を卒業して「レバーハンドル」へ
まず手軽に変えられるのが、ドアの取っ手です。昔ながらの丸い「握り玉」タイプは、握力が必要。これをレバーハンドルに変えるだけで、指一本、あるいは肘でも開けられるようになります。小さなことですが、毎日何度も通る場所だからこそ、この「ラク」が将来の自分を助けてくれます。
小さな事で、費用も抑えられる事でありながら、かなり重要な点です。
2. 「引き戸」が介護の現場で最強だった理由
また、私が親の介護をしていて一番痛感したのは、「ドアの開閉スペース」の重要性です。 一般的な開きドアだと、開ける時に一歩後ろに下がる動作が必要です。でも、車椅子を使っていたり、足元がおぼつかない時は、その「一歩」がとても不安定で危ない。
それにその開けた扉自体に、スペースを取られることは 介護を受けている親のみならず、介護者自身や車いすなどが ぶつかってしまったりなど、困る事も多々あるのです。
また親を左手で抱えながら、開きドアを開けることは、かなり困難ですし、危険が伴いました。
だけれど、引き戸(スライドドア)だと、その場から動かずに開け閉めができます。介助者が横に寄り添うスペースも確保しやすく、ストレスが激減します。
3. 目からウロコ!「トイレは斜め45度」が介護しやすい?
母の家は、トイレが最初からスライドドアでしたので、とても介護がしやすかったです。スライドドアを開けると、トイレは横向きに設置されていました。なので母を座らせることも簡単、私が母の前に入る事も簡単でした。
介助者が横からも前からも介護をしやすいのが、トイレ横向き、スライドドアだと思います。介護施設でも、そういうトイレが多くみられるのではないでしょうか。
また、意外と知られていないのですが、トイレに入って正面ではなく、便器を少し「斜め」に設置する方法もあるようです。
- 介助スペースが生まれる: 真っ直ぐだと壁に挟まれて狭い空間も、斜めにすることで介助者が左右どちらからでも支えやすくなります。
- 立ち座りがスムーズ: 斜め向きだと足元にゆとりができ、手すりも掴みやすくなります。
これから将来を見据えてリフォームを考えるなら、ぜひ担当者さんに「斜め設置も検討したい」と相談してみるのもよいかもしれません。
お金の話:賢くリフォームするための「補助金・減税」
「でも、リフォームってお金がかかるし…」と不安な方へ。実は、国や自治体のサポートがかなり手厚くあります。
① 介護保険の「住宅改修費支給」
要介護・要支援の認定を受けている場合、最大20万円までの改修費用に対して、その7割〜9割(最大18万円)が支給されます。
- 対象: 手すりの設置、段差解消、引き戸への変更、和式から洋式への変更など。
- 注意: 必ず「着工前」に申請が必要です!
② 自治体独自の補助金
お住まいの市区町村によっては、介護保険とは別に「バリアフリー改修助成」を行っている場合があります。数十万円単位の補助が出る地域もあるので、まずは役所の窓口やHPをチェックしてみてはいかがでしょうか。
③ 所得税の控除(リフォーム促進税制)
一定のバリアフリー改修(手すり設置や浴室・トイレの改修など)を行うと、確定申告をすることで所得税が控除される制度があります。
- バリアフリー改修工事等(所得税額の特別控除): ローンの有無にかかわらず、対象工事費の一定割合がその年の所得税から差し引かれます。家計にはかなり嬉しい制度です。
まとめ:未来の自分へのプレゼント
50代でのリフォームは、「老いへの備え」というより「ずっと機嫌よく、自立して暮らすための投資」なのかもしれません。
介護は始まってからでは遅すぎることが多々あります。増してや介護が始まってからリフォームを始めるのは、無理と言っても過言ではないかもしれません。
「うちのトイレ、斜めに置けるかな?」など、気になった時には、介護に強いリフォーム業者さんを探して、まずはカタログを取り寄せてみておくのも、未来の安心作りの一歩と思います。

