筆者は10年以上に亘る通い介護の末、母の家での在宅介護を経験しました。自分の家族も病気持ちの中、誰も頼る人はおらず、ただ目の前の問題を解決すべく必死に生きた介護の日々でした。
その中でも、今は亡き父が大腿骨骨折をし動けなくなった日、本格的な ”遠距離介護の日々”に飛び込んだあの日は、私にとって突然にやってきた、忘れられない程 大きく日常を変えた日となりました。
その頃、私は何も知りませんでした。 介護の制度も、費用も、そして心の準備に関しても。 ただ、目の前の大切な人を守りたい一心で駆け回っていました。 きつくて、孤独で、今思い出しても辛く、父母ともに亡くなってって2年が過ぎても、まだ私の心の傷が癒える事はありません。
今、同じような不安を抱える方へ—— 「老後の医療・介護費の備え」について、簡単にではありますがまとめています。政府は家族で看取りに関する「人生会議」 を推奨したこともありますが、その時、かなりこの「人生会議」に関して反発の意見もあったと思います。
人それぞれ人生の終末について考えは異なるかもしれませんが、このブログでは、制度・対話・予防という3つの視点から、安心の種を一緒にまいていきたいと思います。
1.お金に関する制度を知っておく
- 高額療養費制度:医療費が一定額を超えた場合、払い戻しが受けられる制度。所得に応じた上限があるため、事前に確認しておくと安心です。
- 介護保険制度:要介護認定を受けることで、訪問介護・施設利用などのサービスが1割〜3割負担で受けられます。
- 医療費控除・障害者控除など、確定申告で利用できる制度もあります。
2.家族と対話しておく
- 「もしも」の話を、日常の延長で始めることが大切です。 たとえば、
- 介護が必要になった時、誰がどのように関わるか
- 施設利用や在宅介護の希望
- 医療方針(延命治療など)についての考え
- 費用の分担や資産の管理方法
- 感情のケアも忘れずに話し合っておきます。
「迷惑をかけたくない」という気持ちに寄り添いながら、 「一緒に考えたい」という姿勢を伝えることが、心の橋になります。
※余談ですが、私の父は自分が老後、意識が無くなった時、会話が出来なくなった時の為の自分の生死に関する考え(延命処置は希望しない)を書き綴っていましたが、それを私が見つけたのは、父の遺品整理の時でした。(遅いって・・)
3.予防的な暮らしを始める
- 健康維持が最大の節約 食事、運動、睡眠、そして笑い。 定期健診や予防接種も、将来の医療費を減らす鍵になります。
- 住まいと環境の見直し バリアフリー化、近隣との関係づくり、災害時の備え。 「住み慣れた場所で最期まで」の希望を叶えるための準備。
関連記事:老後の為の外構工事 - 民間保険や貯蓄の活用 医療保険・介護保険の見直し。 使途を限定した貯蓄(例:介護用口座)も安心材料になります。
老後の安心のために
老後の備えは、誰かに迷惑をかけないためだけのものではありません。 それは、自分自身の尊厳を守り、家族との絆を深める「静かな贈り物」です。
情報がないまま飛び込んだあの日の私のように、 不安の中にいる方が、少しでも安心を感じられますように。

