何より心配な老後の医療費。高額療養費の自己負担額値上げに関する制度改正案は、世間を揺るがせています。今までのお年寄り世代でしたら、金銭的にも豊かな老後の中、医療費制度も優遇され豊かな老後を送ることも可能でした。しかし私たち世代が金銭的に苦しみを味わうであろうことは想像に難くありません。
そこで、老後医療費の準備法について調べまとめてみました。
年金繰り下げで受給額を増やす
年金繰り下げによる受給額増額には注意点があります。繰り下げをすれば年金受給額が上がりますが、税金や社会保険料の負担が増えるという点です。
年金額が増えることで所得税や住民税、そして更に介護保険料や医療保険料が増加する可能性があります。結果として「手取り額が思ったほど増えない」となる場合があります。
介護保険を利用した時の負担額も上がる可能性もあります。それを考慮すると、年金の繰り下げをして受給額を増やしたところで、老後の医療費が上がってしまうのでは、現実的に厳しい人が多くなるかもしれません。
貯蓄型商品や個人型年金保険(iDeCoなど)で用意する
税制優遇が受けられる商品を活用することで、効率的に将来のための資金を積み立てるという案もあります。医療費だけでなく、その他の生活費にも対応できるなど資金の使い方はその時々で対応できることは良い点でもあります。
公的支援制度を活用する
日本では医療費が高額になった際に自己負担を軽減する「高額療養費制度」があります。今までこの高額療養費制度のおかげで、特に保険に関しては加入しなくても足りる人が多いと言われてきました。しかし時代が変われば制度も変わります。自己負担額増額に関しては今後の動きをよく見ていきながら、自分に合った対応をしていく必要がありそうです。また、体質的に癌家系の方などは特に、高額療養費制度の成り行き次第で がん保険に加入を検討することも 案の一つになりそうです。
医療費を別枠で確保する
日々の生活費とは別に「医療費専用口座」を作ることも検討できます。医療費だけに使えるような資金を確保することで、緊急時にも対応しやすくなります。
予防医療へ投資する
健康診断や予防的な医療への投資を早めに開始することで、将来の医療費の負担を軽減することができます。生活習慣病を未然に防ぐことは、金銭的にも身体的にも非常に有益です。例えば癌の検査の場合には、下記の検査が考えられます。
癌検査の種類
PET-CT検査: 全身のがんを検出するために広く用いられる検査。放射性物質を体内に注入し、がん細胞の活発な代謝を画像化します。
全身MRI: 放射線を使用せず、全身のがんを検出するための安全な方法。特に脳や脊髄などの検査に適しています。
血液検査(腫瘍マーカー): 特定のがんに関連する物質を血液中で検出。ただし、腫瘍マーカーはがんの種類によって感度が異なるため、補助的な検査として用いられます。
人間ドック: 短時間で多くの検査を受けられるため、身体的・時間的負担が軽減されます。
これらの検査はがんの早期発見に役立ちます。しかしどの検査が適しているかは、年齢、家族歴、健康状態などによって異なりますので、医師と相談して最適な検査方法を選ぶことが大切です。
専門家に相談する
ファイナンシャルプランナーや社会保険労務士へ相談することも検討出来ます。個々の状況に応じ、障害年金受給に関する指導や、老後の資金計画やリスク管理を相談することなどが出来ます。一人で調べるのは大変ですし上手くいかないことも多く起きてきます。一度、専門家の力とお知恵を借り個人の状況に合わせたアドバイスを受けることが大切です。