主婦の老後【老後資金 遺族年金 個人年金】生活費総まとめと対策

専業主婦の老後 遺族年金など生活費のまとめ

 主婦・専業主婦の老後資金・遺族年金・個人年金などについて。老後破産しない為の生活費に関するお話です。日本人の平均寿命は 男性が80歳 女性が86歳と、長寿大国となりました。長~い余生が送れる時代となりましたが、今までのお年寄りと比べ、これから老後を迎える世代は目減りしそうな年金問題を抱え、不安を感じます。
 

 なお、最近YouTubeの再生数稼ぎと思われる「遺族年金廃止」の不安を煽る投稿が数多く配信されましたが、政府は検討をしているだけで即刻廃止な訳ではありません。この投稿内でも触れていますが、確かに今後、子のない妻への支給は「5年を限度にする方向へ」と見直されていきます。それは男女の就労環境の違いを考慮するなどの時代に合わせた変更検討です。
 

 しかし現行制度を前提に生活設計している者に配慮する観点から、相当程度の年数をかけて段階的に施行するとなっています。繰り返しになりますが、確かに2025年に制度改正が行われるかもしれませんが、それは今後についての改正であり、即刻廃止の制度改正とは言われていません。もちろん今後を注視していく必要があるかと思いますが、この影響を受けるのは現在30代の方より下の世代とも言われています。そしてその変更に関して30代より下の方でも、ご自身の人生設計において検討する年月があるということです。いきなり路頭に迷うような「遺族年金廃止」が起こるわけではありません。
 

 中には専門家の方でも、遺族年金廃止に向けての検討に関し「全くけしからん話」というコメントを出している方もいらっしゃいましたが、ネットの世界はみなポジショントークをします。ほとんどの専門家の方が「SNS上のデマに注意するよう」呼びかけています。冷静に今後を見守っていくことが必要かもしれません。
 

 それでは引き続き下記どうぞ。
 



未亡人の生活費 平均寿命の長い女 主婦一人の年金暮らしはどうなる?

私達は60歳若しくは65歳で定年を迎え、年金暮らしが始まります。夫婦2人で貰える年金は20万円前後、生活費の平均は23万円~25万円程度と言われています。そしてその差額を老後資金で賄うことになります。
 

※老後資金については、当サイト内: 老後資金はどの位必要?  に書いています。
 

ところが、統計的に平均寿命の短い男性=ご主人様が先立たれた時、奥さまの年金はどのようになるのか?というと・・
 



遺族年金はいくら貰える?

夫が厚生年金加入者だった場合、遺族年金には下記の3つがあります。
 

・遺族基礎年金:(18歳未満の子供が居る場合)
・遺族厚生年金:(生涯)※今後、子のない妻への支給は「5年を限度にする方向へ」と見直されていくことが2024年発表されています。SNS上では今すぐ廃止というようなデマも飛び交っていますが、現に存在する男女の就労環境の違いを考慮するとともに、現行制度を前提に生活設計している者に配慮する観点から、相当程度の時間をかけて段階的に施行するとなっています。今後を注視していく必要があるかと思いますが、この影響を受けるのは現在30代の方より下の世代と言われています)
・中高齢の寡婦加算:(夫死亡時に自分が40歳から65歳未満。子供のいない場合)

 

※遺族基礎年金にある「子」とは18歳になった年度の3月31日までにある方、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある方。遺族基礎年金 780,900円に+子の加算額 一人当たり224,700円です。
 

※一人一年金制度に寄り、主婦が65歳未満の場合には、老齢厚生年金と遺族厚生年金のどちらか高い方を選ぶことになります。そして65歳以上の場合には、自分の基礎年金+(遺族厚生年金-自分の厚生年金)が貰えます。
 

※夫の年金が繰り下げなどで受給額を増やしていた場合であっても、遺族年金には その増額は影響しません。遺族年金は夫の65才時の年金額で決まります。
 



遺族基礎年金はいくらもらえる?

夫が国民年金加入者だった場合、遺族年金は2つになります。
 

・遺族基礎年金:(18才未満の子供がいる場合)
・寡婦年金:※条件 を満たしている場合 夫の老齢基礎年金の4分の3を 妻が60才~64歳の間に受給できます。
 

※条件とは:
・夫が 第1号被保険者として保険料納付期間10年以上
・老齢年金を受けずに死亡
・夫によって生計を維持されていた
・婚姻期間が10年以上
・妻が老齢基礎年金を受けていない
 

※夫の年金が繰り下げなどで受給額を増やしていた場合であっても、遺族年金には その増額は影響しません。遺族年金は夫の65才時の年金額で決まります。
  



遺族年金を含めた妻が貰えるおおよその額は?

一番知りたい妻の一人老後にもらえる「おおよその金額」としては、サラリーマンの妻(国民年金に加入していた第三号被保険者)場合、満額は約6.5万円/月。
 

夫の遺族年金を足しても月に10万円~12万円程度 しか受け取れないようです。
 

自営業者の妻の場合には、夫の遺族厚生年金がありませんので、子の加算や寡婦年金が無ければ、自分の国民年金 満額6.5万円になります。
 

残された妻は限られた老後資金の中で、長い間暮らし続けなければなりません。(厚生年金に加入して働いていた人は、自分の厚生年金がプラスされます。)もしも旦那様との年の差が10歳あるご夫婦でしたら、その年金受取額での高齢の妻の一人暮らしは、何と15年近くにもなります。(←私です)
 

生活費は一人暮らしでも二人暮らしでも光熱費などは変わらない為、殆ど大差が無くなりますので、女性の平均寿命が88歳という事、インフレのリスク、を考えると、旦那様に先立たれた国民年金第三号被保険者の奥さまの老後は、かなり厳しくなる事が予想されます。
 

【参考】

■「死別後に1000万円」

現在65歳以上で遺族厚生年金を受け取っている女性は「自身の老齢基礎年金が月4万~5万円、夫の遺族年金を7万円程度受給している人が多い」と話すのは社会保険労務士の井戸美枝氏。1カ月の公的年金収入は12万円程度の人が多いという。では、支出となる生活費はどの程度必要だろうか。
 

総務省の家計調査によると、60歳以上の女性の単身世帯の1カ月の支出平均額は約15万1000円。約12万円の年金よりも多く、毎月約3万円が不足する。日々の生活費だけで年約36万円、65歳で夫を亡くして年金を受け取り始め90歳まで生きるとすれば、約900万円が不足する計算。
 

「夫の死後、一人になった時の生活費として1000万円程度を用意する必要がある」
(井戸氏)という。

 

引用:日本経済新聞 遺族年金いくらもらえる 妻の老後に備える第一歩から
 



老後医療費の自己負担についての心配

夫婦二人分の老後資金を貯めるのだって大変なのに、妻は夫に先立たれた後の、一人での生活費として1000万円程度用意しなければならないだなんて、それだけでも不安ですが。。まずは一番大きな不安要素として医療費もでてきます。
 

老後の生活が苦しい中、旦那様が具合が悪くなったり、先立たれた後、自分の病院代がかさんだら、という心配です。老後資金は、医療費で消えてしまわないでしょうか?そこも考えるために公的保険を見てみましょう。
 

国の公的保険などでカバーできるものは?

公的保険を始めとした国の制度では、個人の医療費を大きくカバーできる制度があります。
 

高額な医療費がかかった時には、高額療養費制度 
介護が必要になった時には、介護保険
障害を負った場合には、障害者年金 
 

ただ、高額療養費制度も介護保険料も値上がりしている現実は、この記事の始めに挙げた通りです。また、障害者年金に関しては、国民年金も厚生年金も
 

・年金加入中。
・障害を負ったことに関する初診日が年金加入中。

 

であった場合が支給要件となっています。この障害者年金は、実は、一度支払われれば、その後も引き続き受給出来ますが、上記に該当しない場合で、65歳を過ぎてから障害状態になった時には、例え障害状態になったとしても障害者年金は貰えないのです。
 

障害年金 日本年金機構もご参照ください)
 

また障害者手当も65歳を過ぎると、新規の申請が出来ないようです。障害状態にならないで済むのが一番良いですが、人に寄り、例え同じ障害であったとしても、障害状態になった傷病に関する日の違いに寄り、その後の金銭面の違いが出てきてしまいます。
 

なので、いざと言うときに支給してもらえる対象になる可能性を残しておくためにも、年金加入中に健康診断を受けておく のも大事です。
 

詳しくは下記にも記載しています。
定年退職前に必ず することは?これで将来の年金額が変わる可能性あり!
 

老後の介護費用についての心配

介護に関しては、公的介護保険があります。
 

ただ公的介護保険にて、例えば賄えたとしても、遠距離介護を含め子供たちや身内に金銭的な負担をかける訳には行きません。
 

遠距離介護についての節約はこちらにまとめています。
遠距離介護の交通費を安くする!航空券や新幹線のお金。割引まとめ
 

自分である程度の貯蓄は用意しておかないとなりません。この介護にかかる費用は、命ある限り続く費用となるため、かかる年数も人それぞれ違いますし、金額についても世の中には色々な意見があります。
 

人に寄り、物事の「要・不要」の価値観は全く異なりますし、それは、「生き方」の問題でもあります。介護の費用・金額には「おおよそ」というものはないのかもしれません。
 

なので「介護保険で全部足りる!」と言う人もいますし、数百万と言う人もいますし、1000万を超える!と言う人もいます。
 

結局の所、介護に関する費用にも回せるように、とにかく貯蓄しておく、ということに尽きます。
 

主婦の老後不安を無くす対策

私達は、なんとかして老後資金の対策を考えておかなければなりません。そこで考えられること、できること、を挙げていきたいと思います。
 

1.国民年金の割引 一括前払い

国民年金は、2年度分の保険料を口座振替で前納することが出来ます。毎年2月末までに2年前納を希望をし口座振替の申し込みすると、2年間分で約1か月程度の割引になっています。平成29年4月からはクレジットカードでの支払いも出来るようになっています。
 

その場合、2年分の国民年金だと40万円近くになりますので、その分のポイントが付くとなると、かなりお得です。実際の支払金額は口座振替の方がクレジットカードよりもお安くなるようですが、ポイント還元と差し引きをすると、クレジットカード払いの方がお安くなるようです。
 

6ヶ月前納、1年前納でもクレジットカード払いは出来ます。
 

2.国民年金の割引 前払い

国民年金の支払いには「早割」もあります。これは口座振替の場合のみですが、通常、国民年金保険料の納付期限は翌月末の所、引き落とし日を当月末の設定にする。
 

そうすると毎月50円の割引が受けられます。小さな節約ですが、手間もかからない節約となります。
 

3.国民年金の付加年金

定期保険料に毎月400円の付加保険料を納付すると、年に、付加保険料納付月数×200円の年金が増えます。少額に思えますが、年金をもらい始めて2年で元が取れますので、かなりお得な年金オプションとなります。
 

また、第3号被保険者(厚生年金などに加入している第2号被保険者に扶養されている事で、自分で年金支払いをしていない人)は、付加年金の納付が出来ませんが、自分が60歳以降になると第3号被保険者から外れます。その時に、自分で年金支払いを始める事で付加年金も納付できます。
 

付加保険料にも前納の割引がありますので、お得に年金を増やせます。
 

4.確定拠出年金に加入

2017年~専業主婦も個人型確定拠出年金に加入出来ます。
 

確定拠出年金が、老後破産を防ぐ!
 

確定拠出年金の良い所は、
 

・掛け金の全額が所得控除されます。非課税です。
・積立金の運用益も全額が非課税です。
・受け取り時にかかる税金も控除の対象です。
 

その為、税金を安く抑えることが出来ますので、国が力を入れている最強の年金制度と言われています。
 

国民年金だけでは老後はお金が足りません。大変ではありますが、これからの老後は、自助努力が必要な時代です。加入者枠が広がった今から、加入しておくと安心と思います。
 

5.リバースモーゲージなど

自宅を担保に入れて、月額の生活費を貰う年金制度の一つ「リバースーゲージ」があります。ただ各種銀行がお金を貸し出してくれますが、ある程度の制限があります。
 

また、最近、元ヤクルトスワローズの古田選手がCMで宣伝している ↓
 

企業が始めた、自宅を売却してから月額で生活費を貰う方法 「ハウス・リースバック」というものも登場しています。詳しくは、当サイト内 老後の為に持ち家を現金化する方法 リバースモーゲージとは?
 

6.投資

国債や株など、増える可能性のあるものを購入。ただリスクもありますが。私も確定拠出年金の口座を開設している楽天で少しばかりですが、NISAを使って投資しています。
 

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7.老後に関するセミナーに参加

老後のお金に関しての講座を受講するのも簡単に漏れなく情報を得ることが出来ます。私が参加した中では、定年後設計スクール 無料体験会 がお勧めです。
 

老後のお金・年金・仕事・介護・保険・投資・相続・生き方など等、知りたい情報が満載の体験講座、たっぷり4時間。一つ一つ自分一人で勉強するには時間もかかりますし。間違いもあるかもしれません。それに対して、まとめて老後の隅々までの不安を解消できる講座は、時間もかからず一度に沢山の正しい知恵を知ることが出来ました。
 

老後の準備は、早く始めれば早く始めるほどお金も貯まりますから、正しい知識でスタートしたいものです。参加して良かった講座の一つでしたので、受講した感想は、下記でも記事にしています。今はコロナ禍のため、オンライン無料セミナーが開催されています。この機会に受講されるのもお得と思います。
 

老後資金マネーセミナーの中身【口コミ】定年後の不安解決 web受講も

無料マネーセミナーおすすめ & 怪しい勧誘2体験【口コミ評判】
 

8.民間の医療保険を見直す

一生のうちのお買い物で、住宅の次に高いと言われる保険。老後は子供たちのための保障なども要らなくなります。また必要な保障を手厚くしておくために保険の見直しをします。
 

日本人は保険が苦手なので、ついつい保険のセールス員さんに言われるがままに加入していて、要らぬ保障が沢山ついている事に気付かないことがあります。
 

現在加入中の民間保険の内容が、しっかりと分かって居なかったら、その保険は恐らく保険やさんが勝手に組んだセット保険。「保険やさんが」保障額などを決めていたのではないかと思います。
 

家庭の事情が分からない他人である保険担当者が、私達の人生の保障額を決める事は、本来おかしなことです。その「セット保険」には、保険屋さんの利益優先で、高額な保障がついていたり、いらない特約がてんこ盛りだったりします。
 

実際には、保険って、ハンバーガーやさんで「あれとこれ!」と選べるように、保障内容も金額も自分でカスタマイズできるんですよ。
 

この保険会社主導の保険加入状況に関しては、金融庁も警鐘を鳴らしていて、2017年6月と2018年4月にはNHK現代でも特集されています。
 

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そこで、今現在の保険の内容を理解する為にも、そして今後の不要な保険料支払いを減らすためにも、過不足なく自分に合った保険加入の為に。老後に備えて、現在の保険の見直すことは、とても大切です。
 

今後の保険料の積み重ねが、後に大きな差額となり、老後資金に深く関わってきます。
 

ただ、保険相談窓口比較 にも詳しく書いていますが、現在の保険やさんに相談するのはおすすめできません。「保険の転換」という=月の支払い保険料が下がっても、実際の支払い保険料は変わっていない、という罠にかかります。
 

なので、老後のための保険の見直しをする時には、最近TVCMでもよくみる保険相談の窓口に行くのがベストです。
 

まずは現在の加入内容に関して、しっかりと把握することできますし、必要があれば保険の提案もしてもらえます。がん保険なども、治療技術の進歩に合わせた保険が登場しています。
 

保険オタクと言えるワタシも、数々の保険相談に行きました。⇒ 保険見直し本舗(見直しでお米プレゼントキャンペーン中) は、来店型の保険相談も、訪問型の保険相談サービスもあるので、自分の好きな相談形態が選べるのが便利です。
 

提携保険会社数は45社以上、全国の店舗数も250店舗以上。TVCMも放送されている大手保険見直し相談窓口です。
 

色々な対策案をまとめました。少しでも老後の生活が潤わせるために、出来る事を全部していきましょう!!